角界屈指の人気力士・遠藤が現役引退を決意 両膝の限界で苦渋の決断

角界屈指の人気力士・遠藤が現役引退を決意 両膝の限界で苦渋の決断

大相撲の人気力士で元小結の遠藤(35歳、本名・遠藤聖大、追手風部屋)が現役引退を決意したことが10月27日、関係者への取材で分かりました。不祥事で低迷していた角界の人気回復に大きく貢献した遠藤は、慢性的な両膝の痛みが限界に達し、苦渋の決断を下した模様です。今後は年寄「北陣」を襲名し、追手風部屋で後進の指導に当たる予定です。

遠藤は7月10日に都内で右膝の手術を受け、名古屋場所を全休しました。秋場所でも全休を余儀なくされ、10月27日に発表された九州場所の番付では東幕下3枚目に転落。2013年名古屋場所から12年余りにわたって守り続けてきた関取の座を失ったことで、引退を決めた模様です。​

遠藤は日本大学4年時に国体と全日本選手権を制覇し、アマチュア横綱と国体横綱の2冠を獲得。この実績により幕下10枚目格付け出しの資格を手にし、2013年春場所に初土俵を踏みました。

関取に昇進した同年名古屋場所では14勝1敗で新十両優勝を果たし、翌秋場所では3場所での新入幕を達成。出世が早すぎて髪の長さが追いつかず、まげを結えない「ざんばら髪」で土俵に上がる姿が大きな話題となりました。​

差し身の良さに加え、まわしを取ってからの多彩な攻めなど玄人好みの取り口でファンを魅了。永谷園がテレビCMに起用するなど、広く知られる存在となりました。端正な顔立ちと技能派の相撲で「スージョ」と呼ばれる相撲好きの女性ファンを増やし、現在の大相撲ブームの火付け役となりました。

2018年夏場所で新小結に昇進し、最高位は小結でしたが、幕内在位は69場所に上り、通算成績は527勝494敗88休を記録しています。三賞を殊勲賞1回、敢闘賞1回、技能賞4回受賞し、金星7個を獲得しました。​

遠藤は、2024年1月の能登半島地震で大きな被害に見舞われた石川県穴水町の出身です。能登半島地震で相撲を取り続けることが被災地の元気になると考え、引かない相撲を続けていたといいます。遠藤関引退の一報を受けた馳浩石川県知事は「被災地のために1年半頑張ってきたと思うと本当に感謝したい」と述べました。​

土俵人生に幕 親方として新たなスタートへ

遠藤が襲名する予定の「北陣」の年寄株は、2018年5月に元関脇・麒麟児から継承したものです。今後は追手風部屋付き親方として後進の指導にあたり、将来的には部屋の創設も視野に入れているとみられます。​

端正なマスクと好角家好みの熟練した技術で、12年余りにわたって角界を支えてきた遠藤は、永谷園のCMなどで広く知られた人気力士でした。最後の土俵となった5月の夏場所では東前頭11枚目で9勝6敗と勝ち越しており、最後まで力強い相撲を見せました。角界屈指の人気力士が土俵を去ることは多くのファンにとって寂しいニュースですが、北陣親方として新たな相撲人生を歩む遠藤の今後の活躍に期待が集まります。​

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