
政府は2025年12月2日、租税特別措置(租特)や補助金、基金の総点検に向けた関係閣僚会議の初会合を首相官邸で開催しました。米国のトランプ政権下で「政府効率化省(DOGE)」を率いたイーロン・マスク氏の取り組みになぞらえ、「日本版DOGE」と位置づけられたこの動きが本格始動しました。
会議には片山さつき財務相、木原稔官房長官、林芳正総務相、各府省庁の副大臣らが出席しました。政府は11月25日に内閣官房へ「租税特別措置・補助金見直し担当室」を設置しており、関係省庁からの併任で約30人体制を整えています。自民党と日本維新の会が結んだ連立政権合意書には「政府効率化局」の設置が明記されており、遠藤敬首相補佐官(維新国対委員長)もメンバーに加わっています。
会議冒頭で木原官房長官は「政策効果の低い租税特別措置や補助金、基金について見直しを進めるキックオフの場だ」と述べ、「国民生活の下支えや経済成長に資すると期待される政策は大胆に重点化する一方、効果が乏しい場合には見直すなど、歳出・歳入両面で強い経済を支える財政構造の転換を図ることが重要だ」と強調しました。
片山財務相は「2026年度予算編成や税制改正から必要な見直しを実施し、直ちに見直し可能な項目があれば反映する」と意欲を示しました。見直し対象となる租税特別措置は、企業の賃上げ促進や研究開発を支援する減税制度です。財務省によると、法人税の租税特別措置による減収額は2023年度に約2.9兆円に上り、代表的なものとして賃上げ促進税制や研究開発税制などがあります。また、基金の残高は2023年度末で約18兆円に達しており、使途の不透明さや余剰金の多さから「無駄遣いの温床」との批判もあります。片山財務相は「この取り組みについて国民の期待が大変高いことを我々は感じている」と述べ、年内にも国民から広く意見を募集する方針を明らかにしました。
2027年度から本格反映へ、実効性ある改革を実現できるか
今回の取り組みは、高市早苗首相が掲げる「責任ある積極財政」の財源確保策として位置づけられています。片山財務相は「一番有効になっていくのは2027年度の予算編成にかけてだ」と述べ、来年春から具体的な見直し作業に着手する考えを示しました。
「日本版DOGE」では、各省庁が自己点検を行い、客観的な効果検証のための評価指標を整備していく方針です。片山財務相は会見で「各省庁でしがみついて持っているものがある。相手の大臣と公開討論もありだ」と述べ、省庁間の利害対立も辞さない姿勢を示しました。
一方で、約30人体制という規模への懸念や、本家の米国DOGEが約8カ月で解散したとの報道もあり、日本版が実効性のある改革を実現できるかが今後の焦点となります。ネット上では「税金の無駄遣いにメスが入るのは歓迎」との声がある一方、「本当に既得権益に切り込めるのか」といった声も寄せられています。









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