
アメリカのトランプ大統領がデンマーク自治領グリーンランド領有を巡り、欧州8カ国に追加関税を課すと発表したことを受けて、対象国は一斉に反発しています。
トランプ氏は1月17日、欧州8カ国からのすべての輸入品に対し、2月1日から10%の関税を課すと表明しました。対象国はデンマーク、ノルウェー、スウェーデン、フランス、ドイツ、イギリス、オランダ、フィンランドです。さらに6月1日からは関税率を25%に引き上げ、グリーンランドの「完全かつ全面的な買収」で合意に至るまで関税を継続するとしています。
この関税表明の背景にあるのが、欧州諸国によるグリーンランドでの軍事演習でした。デンマークは1月14日、グリーンランドでの部隊増強とNATO加盟国との共同演習を発表。1月15日からはドイツやフランスなどが部隊を派遣し、「アークティック・エンデュランス」と名付けられた演習を開始しました。これは北極圏での防衛体制を強化し、デンマークへの連帯を示すことで、アメリカによる領有は不要であると訴える狙いがあります。
トランプ氏は、欧州諸国が軍事要員を派遣したことについて「中国とロシアがグリーンランドを狙っているが、デンマークでは何も対処できない。世界の平和がかかっている」と強く非難し、1月17日に関税表明に踏み切りました。
これに対し1月18日、関税対象となった8カ国は共同声明を発表。グリーンランドでの演習について「事前に調整されたもので、いかなる者に対しても脅威とはならない」とし、デンマーク王国とグリーンランドの人々への全面的な連帯を表明しました。そのうえで「関税による脅しは欧米の関係を損ない、危険な悪循環を招く恐れがある」と指摘しています。
欧州、対抗措置へ本格始動
イギリスのキア・スターマー首相は18日にデンマーク、EU、NATOの首脳らと協議しました。その後、トランプ氏と電話会談を実施し「NATO同盟国の集団安全保障を追求する同盟国に関税を課すのは間違っている」と抗議しました。フランスのマクロン大統領も1月17日に「関税による脅しは受け入れられない」と表明。「もし現実になれば、欧州は団結し、協調して対応する」としています。
18日にはブリュッセルで大使級の緊急会合が開催されました。EUのコスタ大統領は22日に臨時首脳会議を開くと明らかにし、「いかなる威圧に対しても、われわれ自身を守る用意ができている」と強調しました。英紙報道によると、EUは930億ユーロ(約17兆円)規模の報復課税を検討しています。










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