米国務省が日本防衛へ揺るぎない関与を表明 高市首相答弁で日中関係緊張

米国務省が日本防衛へ揺るぎない関与を表明 高市首相答弁で日中関係緊張

米国務省のトミー・ピゴット副報道官は11月20日、自身のSNSで「日米同盟や日本が施政権下に置く尖閣諸島を含む日本の防衛に対する我々の責務は揺るぎない」と投稿しました。高市早苗首相の台湾有事をめぐる国会答弁を受けて中国が対抗措置を強める中、米国が日本への関与を改めて強調したことで、事態の鎮静化を図る姿勢を示したものとみられています。

高市首相は11月7日の衆院予算委員会で、台湾有事について「戦艦を使って武力の行使も伴うものであれば、これはどう考えても存立危機事態になり得るケースだ」と答弁しました。これに対し中国側は「一つの中国」原則に著しく反するとして「内政干渉だ」などと激しく反発し、経済を中心に日本を威圧する措置を次々と打ち出しました。

ピゴット氏の投稿は、7日の首相答弁に反発した中国が相次いで対抗措置を打ち出して以降、米政府が公式な立場を示す初めてのケースとなります。米国の対日防衛義務を定めた日米安全保障条約第5条を沖縄県・尖閣諸島を含む日本に適用する方針を改めて示しました。

ピゴット氏はさらに「日米同盟はインド太平洋地域の平和と安全の礎であり続ける」と訴えました。また「台湾海峡、東シナ海、南シナ海での武力や威圧を含むいかなる一方的な現状変更の試みにも断固反対する」とも記し、中国に対する明確な警告を発しました。

米国は台湾関係法に基づき台湾の自衛力維持を支援すると定め、武器供与を続けてきました。中国本土と台湾が不可分だという中国の立場に異を唱えない一方、台湾の安全保障に関与する歴代米政権の「一つの中国」政策を堅持する姿勢を誇示しました。

 中国の対抗措置とグラス駐日米大使の反応

米国のグラス駐日大使は20日、中国政府が日本産水産物の輸入を事実上停止した措置に触れ、日本の漁業者を支持すると表明しました。日中関係の悪化に伴う中国側の言動を「中国の経済的威圧の典型例だ」と語りました。外務省で記者団の取材に答えた際、中国の薛剣・駐大阪総領事のSNS投稿について「無礼な発言だ」と断じ、あらゆる手段で反対すると強調しました。

中国政府は日本からの水産物の輸入再開に関して追加の安全証明を求めており、中国商務省の何詠前報道官は20日の記者会見で、「法に基づいて厳格に審査し、基準を満たしていることを確認する」と発言しました。この追加の要求により、安全性の確認が一層厳格に行われる意向が示され、手続きが未完了のまま事実上の輸入停止が続いています。

何報道官は「日本の指導者が台湾などの重要な原則問題に関して誤った発言を行い、中国国民の怒りを引き起こした」と主張しました。さらに「日本が『立場は変わらない』というだけでは中国側の深刻な懸念は解消されない。実際の行動で示すべきだ」と述べ、答弁の撤回を改めて促しました。

中国商務省の何氏は「日本が独断専行して引き続き誤った道を進むなら、中国は必要な措置をとる」と警告し、追加の対抗策を実施する考えも示唆しました。中国国際航空など複数の航空会社は、11月末から2026年3月にかけて日本発着便を大幅に減便することを決定しました。

一方、台湾の頼清徳総統は20日、フェイスブックに「今日の昼食はおすしとみそ汁です」と写真とともに投稿し、日本の水産物消費を応援する姿勢を示しました。台湾の林佳竜外交部長も同日、「どんどん日本に訪れて、日本の製品を購入し、台日友好の意向を示してほしい」と訴えました。

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