
コンビニ大手のローソンが、インドへの本格進出に踏み切る方針を2月17日に明らかにしました。2027年に西部の大都市ムンバイで直営5店舗を開業し、2030年までに100店舗体制を構築。その後、2050年に1万店舗規模を目指す計画です。
人口増加と経済成長が続くインドで中間所得層を中心に高品質かつ手頃な価格の商品ニーズを取り込み、日本国内で培った商品開発や店舗運営のノウハウを生かして、海外事業の新たな収益の柱に育成する狙いがあります。
2026年度中に100%出資の現地法人を設立し、ムンバイ市内での直営店展開を通じて立地条件や顧客ニーズを検証しながら、サプライチェーンの整備を進める方針です。その後はフランチャイズ方式や現地企業へのライセンス供与も組み合わせ、店舗網を拡大していきます。
商品の製造や物流は現地企業に委託し、宗教に由来する食習慣に配慮して肉や卵を使わない食品の品ぞろえを強化するほか、おにぎり、サンドイッチ、総菜など日本式の定番商品も投入する予定です。いれたてコーヒーやおでんなどのレジ横商品も計画しており、コールドチェーンなどインフラ整備の進展を踏まえて進出を決定したとしています。
日本国内ではコンビニの市街地や幹線道路沿いでの新規出店余地が限られている状況です。ローソンは既に中国、インドネシア、タイなど5カ国で約7800店舗を展開。2031年度までに海外店舗数を約1万4000店舗規模へ拡大する目標を掲げています。
ただし、約7000店舗を展開する中国事業では景気減速に加え、低価格や宅配を武器とする現地勢との競争が激化しており、新たな収益源としてのインド事業への期待は大きい状況です。
インド市場の成長性と競合環境
インドは国際通貨基金(IMF)の予測で2029年に名目GDP(国内総生産)で世界3位の経済規模に浮上する見通しが示されており、高成長が続く巨大市場です。経済成長に伴い中間所得層が拡大しており、高品質で利便性の高い商品やコンビニへの需要は今後一層高まるとみられます。
ただし、インドでは海外小売企業の出店に際して外資の出資比率や現地調達割合などに制約を課す外資規制が設けられており、法規制や行政手続きへの丁寧な対応が欠かせません。
過去にはセブン-イレブンが最初の提携先との契約を開店前に解消し、別の現地大手リライアンス・リテールと改めて提携を結んだうえで、2021年10月にムンバイへの出店を果たした経緯があります。また、インド国内には「キラナ」と呼ばれる伝統的小売店が数千万軒とも言われるほど存在し、地域密着の小型店文化が生活に深く根付いています。
地域や宗教ごとに異なる食習慣への細かな対応が求められるなかで、現地パートナーとの連携や商品開発の柔軟性が、インド事業を新たな収益の柱へと育てられるかどうかの鍵となりそうです。










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