日本女子初の複数メダル 坂本花織が銀、中井亜美は銅 ミラノ・コルティナ2026女子フィギュア

女子フィギュアスケート

ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックのフィギュアスケート女子シングル・フリースケーティングが2月19日(日本時間20日)に行われ、日本の坂本花織選手が銀メダル、中井亜美選手が銅メダルを獲得しました。 金メダルはアメリカ合衆国のアリサ・リュウ選手がつかみ、日本の千葉百音選手は4位に入賞しました。

坂本選手は、2025〜26年シーズン限りでの現役引退を表明しており、「ミラノ・コルティナ五輪で区切りをつける」意向を示していました。 26歳になるシーズンで一区切りとする決断の中迎えた今大会で、前回の北京大会に続く2大会連続の個人戦表彰台を達成し、有終の大舞台で銀メダルという結果を残した形です。 2022年北京大会の銅メダル、世界選手権3連覇と日本女子フィギュアをけん引してきた“エース”が、最後の五輪でも高い安定感と完成度を示したといえます。

今大会の日本女子は3人全員が決勝フリーに進出しました。ショートプログラム(SP)は17日に行われ、中井選手が自己ベストを更新する78.71点で首位発進、坂本選手が2位、千葉選手が4位と、日本勢が上位を占める展開となっていました。 中井選手の78.71点は今季世界2位の高得点で、五輪本番での自己ベスト更新でもありました。

女子フリーは19日(日本時間20日)に実施され、中井選手が最終24番滑走、坂本選手が23番滑走、千葉選手が21番滑走と、3人とも後半グループに組み込まれる滑走順でした。 首位で折り返した中井選手は、初出場ながら大技トリプルアクセルを武器に、メダル争いの中心として注目を集めていました。 一方、坂本選手は安定したジャンプと表現力を武器に逆転優勝を狙い、千葉選手も4位から表彰台入りをうかがう展開でした。

フリーでは、アリサ・リュウ選手が高難度ジャンプをまとめて逆転し、五輪初の金メダルを獲得しました。 坂本選手は大きなミスのない演技で総合2位を守り、団体を含めて今大会でも日本勢の精神的支柱として存在感を示しました。 中井選手はSP首位から順位を一つ落としたものの、初めての五輪で銅メダルを獲得し、17歳の新星として世界にその実力を印象づけました。 千葉選手も4位入賞と健闘し、日本女子フィギュアの層の厚さを示す結果となりました。

若手台頭とエースの集大成が交錯したミラノのリンク

中井亜美選手は、昨年12月のグランプリファイナルで初出場銀メダルを獲得するなど、今季から台頭した新世代のエース候補です。 ミラノ・コルティナ五輪のSPでは、冒頭のトリプルアクセル成功に加え、ルッツ―トーループの連続3回転などをしっかり着氷し、すべてのスピンとステップで最高評価のレベル4をそろえるハイレベルな内容でした。 「失うものはない」と語っていた中井選手は、五輪の雰囲気を楽しみつつも、持ち前の度胸と技術を発揮して日本勢最年少での大技成功とメダル獲得を同時に成し遂げました。

一方で、坂本花織選手は、これまで世界選手権3連覇や北京五輪銅メダルなど数々の実績を重ね、ミラノ・コルティナ大会を「銀以上」を目標とする集大成の場と位置づけてきました。 2025年の引退表明時には「残り1年を切っている」「26歳になる年でいったん区切り」と語り、今季に懸ける覚悟を示していました。 その言葉通り、大きなプレッシャーの中でも安定した滑りを続け、個人戦で再び表彰台に立ったことは、日本フィギュア界の長期的な強さと世代交代のスムーズさを象徴するものです。

千葉百音選手も、SP4位からフリーでも崩れない演技で総合4位に入り、初の五輪表彰台には届かなかったものの、世界トップクラスと互角に戦える実力を証明しました。 女子シングルが大会終盤に組まれた今大会で、日本女子3人がそろって最終グループに名を連ね、4位までを独占しかねない勢いを見せたことは、今後の日本フィギュア女子の展望を明るくする材料です。

今回のミラノ・コルティナ五輪女子シングルは、長年代表をけん引してきた坂本選手の集大成と、新星・中井選手ら次世代の躍進が同じリンク上で交錯した大会になりました。 大舞台で結果を残した若い選手たちにとって、この経験は今後の世界選手権や次の冬季五輪へ向けた大きな財産となり、日本女子フィギュアが引き続き世界の中心で戦う土台になると期待されます。

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