
厚生労働省が発表した6月の勤労統計調査では、物価変動を反映した実質賃金が前年同月比1.3%低下し、年初から半年間連続でマイナス圏での推移が続いていることが明らかになりました。
この状況は昨年同期と比較しても厳しく、前年6月には夏季賞与の支給により実質賃金がプラス転換していただけに、物価上昇圧力の強さが際立っています。
労働者への支払総額は51万1,210円となり、名目ベースでは2.5%の増加を記録しました。内訳を見ると、夏季賞与などの臨時的支給が22万1,391円で3.0%伸びており、春季労使交渉による賃上げ効果が数値に現れています。
月例給与相当の基本部分も27万244円と2.1%上昇し、企業側の賃上げ姿勢は継続しています。
しかし、消費者物価指数が3.8%という高い上昇率を示したため、名目での賃金増加分が完全に相殺される結果となりました。食料品や日用品の値上がりが家計の実質的な購買力を奪い、賃上げによる恩恵を実感できない状況が続いています。
雇用形態別では正社員が68万5,150円(3.0%増)、非正規労働者が12万4,093円(2.0%増)となりましたが、いずれも物価上昇に及ばない水準にとどまっています。
最低賃金大幅改定で格差是正 全都道府県で初の1,000円台達成へ
中央最低賃金審議会は2025年度の時給改定について、全国平均で63円引き上げて1,118円とする方針を決定しました。現行の1,055円からの上昇率は6.0%に達し、改定幅・金額ともに制度創設以来の最高記録を更新しています。
この水準が各地で適用されれば、全47都道府県で時給1,000円を超える新たな時代を迎えることになります。
今回の改定で注目されるのは地域間格差の是正措置です。従来は経済活動が活発な都市部の引き上げ幅が大きく設定されていましたが、今回は地方部13県のC区分を64円とし、都市部A・B区分の63円を初めて上回る逆転現象が起きました。
この措置により東京都と地方の賃金格差縮小が期待され、人材の地方流出抑制や地域経済活性化への効果が見込まれています。
政府は最低賃金について「20年代に1,500円」という長期目標を設定しており、その実現に向けた重要なステップと位置付けています。
石破茂首相は記者会見で「さらに努力する。今後の政策効果が表れれば達成可能」との認識を示し、地方自治体が国の目安を上回る改定を行った場合の財政支援継続も表明しました。








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