
高市早苗首相は12日の衆院予算委員会で、19日に予定する日米首脳会談に合わせた訪米の際、米側から米連邦議会での演説を打診されたものの、見送ったことを明らかにしました。 首相は、中道改革連合の泉健太氏の質問に対し、会談翌日の木曜日午後以降は議会に議員がほとんど不在となる日程であることを理由に、「またの機会になった」と説明し、象徴性より実質的な外交日程を優先した判断だと強調しました。 米議会演説は、同盟関係の緊密さを内外に示す政治的な舞台となり得ただけに、首相自身も「先方からいただいており喜んでいた」と語りつつも、十分な聴衆を確保できない状況では見送るのが妥当だと判断した形です。
今回の訪米には、通商やエネルギー分野の議論を深める狙いから、赤沢亮正経済産業相を同行させる意向も示しました。 赤沢経産相は今月上旬にも単独で訪米し、日米関税合意や原油・液化天然ガス(LNG)、重要鉱物の安定調達などを巡って米商務省と協議しており、高市首相との「二段構え」で経済安保と通商協力を詰める日程となります。 首相は予算委で、訪米では米トランプ大統領との首脳会談に加え、「イラン問題をはじめとする中東情勢の早期沈静化に向けた話なども深めたい」と述べ、国際社会や同志国、周辺諸国と連携した外交努力を続ける考えを重ねて示しました。 2日の衆院予算委員会でも、イランによる核兵器開発は決して許されないとの立場を示しつつ、地域の緊張緩和に向け「外交的解決を強く求める」と表明しており、今回の訪米でも中東情勢への対応が主要議題の一つとなる見通しです。
中東情勢と経済安保、日米首脳会談で焦点に
中東情勢を巡っては、米国とイスラエルが2月末にイランに対する大規模な軍事攻撃を実施し、地域の緊張が一気に高まっています。 日本政府は、邦人の被害は確認されていないとしながらも、原油価格の変動やシーレーンの安全確保など、エネルギー供給への影響を注視している状況です。 高市首相は、イランによる核兵器開発を認めないとする従来の姿勢を維持しつつ、日米首脳会談では攻撃の法的評価そのものは議題とせず、情勢の早期沈静化や外交的解決に向けた連携を中心に協議する考えを示しています。
一方、経済面では、日米間で合意した総額5500億ドル規模の対米投資の具体化や、新たな関税措置を巡る通商環境の不透明さが課題となっています。 赤沢経産相は現地で、対米投資の「第1号案件」や重要鉱物のサプライチェーン強化について米側と議論しており、首脳会談までに閣僚レベルで「ギリギリの議論」を詰めるとしています。 高市首相が米議会演説を見送り、実務協議に軸足を置いたことで、訪米では中東情勢と経済安保を両輪とする日米連携の具体像がどこまで示されるかが焦点となります。










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