ポール・ワトソン容疑者の身柄引き渡し、判断が長期化する可能性も

反捕鯨団体シー・シェパード創設者のポール・ワトソン容疑者の身柄引き渡しを巡り、関連団体「キャプテン・ポール・ワトソン基金」のロバート・リード最高執行責任者(COO)が見解を示しました。

ロバート・リード氏は、ポール・ワトソン容疑者が日本で公正な裁判を受けられず、73歳という年齢を考慮すると、15年の懲役は終身刑に等しいと主張しました。それに伴い、容疑者の釈放を訴えています。

引き渡しの是非については、8月15日に勾留延長の審理が予定されていますが、前後する可能性もあるとのことです。最悪の場合、デンマークが引き渡しを決定しても、高裁と最高裁での審理を経るため、結論が出るまでに長い時間がかかる可能性があります。

また、ロバート・リード氏は、日本での裁判は世界的な注目を集め、捕鯨問題が改めて衆目にさらされることになると指摘。ポール・ワトソン容疑者を「殉教者」にすれば、日本の捕鯨問題への非難が激化し、誇りや面目を保つ利点を上回る大きな間違いを犯すことになると警鐘を鳴らしています。

ネット上では、「言論による抗議活動のみで起訴されたのならこの言い分にも納得はできるが、シーシェパードの行動は一般人に対するテロに等しい」「犯した罪が年齢によって相殺されるなら米国の懲役100年とかどうするんだよ」「日本では公正な司法判断が困難などと言うが、超失礼な話だ」など、批判的な意見が多く寄せられています。

ポール・ワトソン容疑者、7月21日にデンマーク自治領グリーンランドで拘束

反捕鯨団体「シー・シェパード」の創設者、ポール・ワトソン容疑者は7月21日、デンマーク自治領グリーンランドで拘束されました。ポール・ワトソン容疑者は日本の海上保安庁が国際手配していたため、日本への身柄引き渡しの可能性が浮上しました。

関連団体によると、ポール・ワトソン容疑者は日本の捕鯨船「関鯨丸」の妨害を企図し、北太平洋に向かう途中で補給のためグリーンランドに寄港した際に拘束されたとのことです。

シー・シェパードは、2005年より日本の調査捕鯨を妨害しています。海保は2010年、ポール・ワトソン容疑者を傷害容疑などでICPOを通じて国際手配していました。2022年には、シー・シェパードを脱退したと報じられています。

反捕鯨活動の中心人物の1人であるポール・ワトソン容疑者の身柄を巡り、今後の展開が注目されます。

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