高市首相が日米首脳会談を終え帰国の途へ イラン情勢から経済安保まで協議

高市首相が日米首脳会談を終え帰国の途へ イラン情勢から経済安保まで協議

高市早苗首相は、日本時間21日午前3時ごろ、トランプ米大統領との日米首脳会談など一連の日程を終え、ワシントンから日本に向けて出発しました。
今回の会談は、トランプ大統領が近く中国を訪問する前に、対中政策や地域情勢に関する認識をすり合わせる狙いで、3月19日(日本時間20日)にホワイトハウスで行われました。

会談後の記者団とのやりとりで高市首相は、まずイラン情勢を取り上げ、「事態の早期沈静化の必要性をはじめとする日本の考え方をしっかり伝えた」と説明しました。​
そのうえで、事実上封鎖状態が続くホルムズ海峡を巡り、航行の安全確保とエネルギーの安定供給を含む中東地域の平和と安定に向けて、日米が緊密に意思疎通を続けていく方針を確認したと明らかにしました。​

エネルギー分野では、日本やアジアにおける原油調達を念頭に、米国産エネルギーの生産拡大に日米でともに取り組むことで一致しました。
高市首相は、米国から調達する原油を日本国内で備蓄する共同事業の実現も提案し、調達先の多様化が日本やアジアのエネルギー安定供給につながるとの考えを示しました。

一方、トランプ大統領が訪中を予定していることを踏まえ、中国情勢や北朝鮮を巡る課題も議題となりました。
高市首相は、日米が中国や北朝鮮への対応で緊密に連携することを確認したと述べるとともに、北朝鮮による日本人拉致問題の即時解決に向けた全面的な支持をトランプ大統領から改めて得たと強調しました。​

さらに、安全保障面では、日米同盟の抑止力・対処力を強化するため、ミサイルの共同開発・共同生産を含む幅広い安全保障協力を進めることで一致したと説明しました。
高市首相は「国際情勢が激動し不確実性が増す中で、日本の国益を最大化するには強固な日米同盟が不可欠だ」と述べ、今回の会談を通じて経済、安全保障、経済安全保障の各分野で、同盟の質を高める具体的な協力を確認できたと総括しました。

重要鉱物とエネルギーで連携強化 南鳥島レアアースとSMR投資を柱に

高市首相は会談後、重要鉱物やエネルギーを巡る経済安全保障分野での連携が大きく前進したと強調しました。​
重要鉱物については、具体的なプロジェクトに関する協力に加え、南鳥島(東京都小笠原村)周辺海域で確認されたレアアースを含む海洋鉱物資源開発に関する協力で、3つの文書を取りまとめたと説明しました。​

日米両政府は19日、南鳥島周辺のレアアース開発に関する協力覚書を締結し、安定的な重要鉱物供給に向けた作業部会の設置などで合意しました。​
高市首相は、こうした枠組みを通じて、サプライチェーンの強靱化と資源の調達先多様化を進める考えです。​

エネルギー分野では、小型モジュール炉(SMR)建設を含む戦略的投資イニシアチブ第2次プロジェクトを発表しました。​
これは、既に発表されている対米投資第1弾に続くもので、米国内でのSMRやガス火力発電所の建設を支援しつつ、日本企業の関与を強化する狙いがあります。
高市首相は、国際的な電力需要が急速に増大する中で、SMRなどへの投資は中東情勢を含む現下のエネルギー環境を踏まえても「非常に重要だ」と述べました。​また、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」構想を日米で力強く推進していくことも改めて確認し、経済・安全保障・エネルギーを一体で捉えた日米協力を一層強化する姿勢を示しました。
高市首相は「今後もトランプ大統領とともに日米同盟のさらなる高みを目指していく」と述べ、今回の会談を自身の政権における「高市外交」本格始動の一歩と位置づけています。

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