
中東での戦争激化を背景に、金や銀などの貴金属から銅・アルミニウムといった工業用金属まで、国際商品市場で価格下落が加速している状況です。19日のロンドン市場では、金のスポット価格が一時前日比6%超下落し、取引時間中に1オンス=4610ドル近辺まで下落しました。下げ幅は7~8営業日連続安となる水準で、週間ベースでは1980年代以来の大幅安との指摘も出ています。安全資産とされてきた金ですが、足元では「利下げ観測の後退」に伴う金利上昇圧力が意識され、保有コストの低さという優位性が薄れていることが売り圧力につながっています。
米連邦公開市場委員会(FOMC)は政策金利据え置きを決める一方、年内の利下げ回数を1回にとどめる見通しを示し、利下げの有無もインフレ鈍化次第とする姿勢を鮮明にしました。こうした金融政策をめぐる思惑に加え、原油・天然ガス価格の高騰がインフレ再燃への警戒を強め、金利高・ドル高要因として金価格の重荷になっている面があります。
イランとイスラエルはペルシャ湾岸地域の主要な天然ガス田や液化天然ガス(LNG)施設を相次いで攻撃し合っており、この報道を受けて原油先物は一時4%超上昇しました。ニューヨーク原油(WTI)先物が一時1バレル100ドルを突破する場面もあり、エネルギー供給不安が世界経済の減速懸念を強めています。その結果、物価高と金利高の双方が意識されるなかで、「有事の金」という従来の構図だけでは相場を説明しきれない状況が鮮明になりつつあります。
金価格に連動する上場投資信託(ETF)からは資金流出が数週間続いているとされ、欧米の個人投資家や機関投資家の一部は、別資産で発生したマージンコール(追い証)に対応するため金を売却しているとの見方も出ています。相場急変により短期売買が増えるなか、「金はもはや安全な避難先というより、投機的な資産になりつつある」との市場関係者の声も紹介されています。
工業用金属にも売り広がる、実体経済への懸念強まる
急落は貴金属にとどまらず、銅やアルミニウムなど工業用金属市場にも広がっています。ロンドン金属取引所(LME)では、今年1月下旬に過去最高値を付けた銅が、3月に入ってから約1割下落し、年初からの上げ幅をほぼ失ったとの報道があります。
19日のロンドン市場では、銅が一時5%強下落し、アルミニウムも8%超の下げとなる場面が見られました。中東での戦争長期化によるエネルギー価格上昇が、世界の製造業を中心にコスト増と需要減退の両面から圧迫するとの見方が強まり、工業用金属の需要減を織り込む形で売りが優勢になっています。
日本国内でも、原油高を通じてガソリン価格や企業の燃料コスト上昇が懸念されており、製造業の収益圧迫や個人消費の冷え込みへの警戒感が高まっています。中東情勢の緊迫化は、金融市場や商品市場だけでなく、実体経済や家計にも波及しうる段階に入っているといえます。戦闘の収束が見通せないなか、市場ではボラティリティの高止まりを前提とした資産配分の見直しが進むとみられ、金属価格の乱高下が続く可能性が意識されています。



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