
投資家の村上世彰氏が関与する投資グループが、フジ・メディア・ホールディングス(フジHD)株の共同保有比率を再び5%超まで引き上げています。 関東財務局に提出された大量保有報告書などによると、村上氏側が関与する旧村上ファンド系の投資会社などが共同で保有するフジHD株は、3月12日時点で5.76%に達しました。 フジHDが2月5日に実施した約2350億円規模の自社株買いに応じたことで、村上氏側グループの保有比率はいったん4.34%まで低下していましたが、その後、新たに投資会社ATRA(東京)が市場で株式を取得し、共同保有比率を押し上げた形です。
グループ内の内訳を見ると、村上氏の長女で投資家の野村絢氏と、旧村上ファンド系の投資会社エスグラントコーポレーションの保有「株数」は変わっていない一方で、フジHDによる自社株買いの影響により、それぞれの保有「比率」は上昇したと報じられています。 そこへATRAが新たに約1.29%分を取得したことで、グループ全体としての共同保有比率が5.76%に達した構図です。 旧村上ファンド系グループは売買方針について「投資および状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」と説明しており、アクティビストとしてフジHDの資本政策や資産戦略に一段と踏み込む可能性があります。 野村氏はこれまでも、不動産事業の切り離しや完全売却などを求める意向を示しており、巨額自社株買いを巡っては、米ダルトン・インベストメンツの首脳が「信じがたい愚策」と厳しく批判するなど、株主の間でフジHDの経営判断を巡る緊張が高まっています。
SBI系や米ダルトンも動くフジHD株 株主還元とガバナンス巡り攻防
フジHD株を巡っては、SBIホールディングスと傘下2社も持ち株を積み増しており、共同保有比率は6.2%に達しています。 フジHDの自社株買いに応じて2月5日に保有比率を3.44%まで引き下げたものの、その後再び市場で株式を取得し、3月13日に関東財務局へ提出した大量保有報告書で増加分を明らかにしました。 SBI側は保有目的を「戦略投資」としており、長期的な資本参加や事業面での連携の可能性もにらんでいるとみられます。 一方、アクティビストとして知られる米ダルトン・インベストメンツと関連会社は、フジHD株の保有比率を自社株買い応募後に7.51%から1.61%へ大きく引き下げました。 フジHDが2月に実施した自社株買いの対象となったことで、一定の利益を確保しつつポジションを縮小したと分析されています。
フジHDは、巨額の自社株買いに加えて自己株式の消却や株主優待の拡充など、株主還元を強化する施策を打ち出してきましたが、放送事業を取り巻く環境の変化や不動産など含み資産の活用余地を巡り、依然として経営の在り方が問われています。 村上氏側の投資グループやSBI系、米ダルトンなど、異なるスタンスを持つ株主がフジHD株を巡って入り交じる構図となるなかで、今年以降の株主総会や取締役会では、ガバナンス改革や事業ポートフォリオの見直しを巡る議論がより一層本格化していくとみられます。










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