
シュールでユニークな作品で知られるデヴィッド・リンチ監督が78歳で亡くなりました。デヴィッド・リンチ監督の訃報は公式Facebookページで発表され、家族は「彼がいなくなった今、世界には大きな穴があいている。しかし、彼はこう言うだろう、『穴ではなくドーナツに目を向けよう』」と哀悼の意を表しました。
デヴィッド・リンチ監督は、『ブルーベルベット』や『ツイン・ピークス』など、独特の世界観を持つ作品で高い評価を得てきました。その功績は、2006年のベネチア映画祭での栄誉金獅子賞、2019年の名誉アカデミー賞受賞に象徴されています。
しかし、2024年に長年の喫煙が原因で肺気腫と診断されたデヴィッド・リンチ監督は、新型コロナウイルス感染のリスクから外出が制限される状態に。それでも彼は、ファンに向けて「私は幸せで満たされており、決して引退するつもりはない」とメッセージを送り、創作活動を続ける意欲を見せていました。
映画史に残る偉大な監督の死は、多くの人々に悲しみをもたらしました。しかし、デヴィッド・リンチ監督が残した作品は、これからも世界中の人々を魅了し続けるでしょう。
ネット上では、「ありがとう。これからも何度も何度も観る」「これこらも評価を高めていき、作品の中に生き続けてく人だと思う」「これからも、彼によって生み出された物は世代を超えて受け継がれていく」などの声が寄せられています。
デヴィッド・リンチ監督とは?受賞歴や代表作
デヴィッド・リンチ監督は、美術や映像制作を幅広く学んだ後、1977年の『イレイザーヘッド』で鮮烈な監督デビューを飾りました。
その後、『エレファント・マン』や『ブルーベルベット』でアカデミー賞にノミネートされ、『ワイルド・アット・ハート』ではカンヌ国際映画祭のパルムドールを受賞。TVドラマ『ツイン・ピークス』は日本でも大ヒットを記録しました。
2001年の『マルホランド・ドライブ』で再びカンヌの監督賞を受賞し、アカデミー監督賞にも3度目のノミネートを果たすなど、独自の世界観で高い評価を得ました。
映画以外にも、現代アートや音楽の分野で才能を発揮しており、私生活では女優イザベラ・ロッセリーニとの交際が有名です。また、超越瞑想に傾倒し、子供たちへの瞑想教育を支援する非営利団体を設立するなど、精神性の追求にも熱心でした。