
富士通が、回路線幅1.4ナノメートル級の省電力AI半導体を開発し、先端半導体量産を目指すラピダスへ生産委託の方針を固めたことがわかりました。サーバーなどに搭載するAI処理特化型の「NPU(ニューラル・プロセッシング・ユニット)」として開発されるもので、国産設計と国内製造を組み合わせた純国産の先端AI半導体となります。
このNPUは、富士通が開発中の次世代CPU「MONAKA(モナカ)」と同一パッケージに実装される計画です。MONAKAは台湾積体電路製造(TSMC)の2ナノプロセスで製造され、2027年度の実用化を目指しています。この構成により、高性能計算とAI処理を融合した次世代システムの中核を担う構想です。
今回のNPUはAIの「推論」処理に特化し、高い電力効率を発揮する設計とされています。大規模言語モデルの学習を得意とするGPUと役割を分担しながら、データセンターでの消費電力と運用コスト削減への貢献が期待されます。
開発費は初回審査段階で約580億円規模とされ、経済産業省の新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の公募事業に応募中です。採択されれば約3分の2が補助される見通しです。
富士通はスーパーコンピュータ「富岳」向けArmベースCPU「A64FX」で省電力設計の実績を持ちます。現在はTSMCの2ナノプロセスで製造するMONAKAを開発しており、その後継として1.4ナノ世代の「FUJITSU-MONAKA-X」も富岳NEXT向けに計画されています。
自社でのGPU開発は行わず、エヌビディアやAMDとの連携で学習用途を補完する方針です。2030年頃をめどに、自社CPUとエヌビディアのGPUを接続技術「NVLink Fusion」で連携させる構成も発表しています。
国産半導体エコシステム構築へ、ラピダスの受託拡大に弾み
ラピダスは1.4ナノ世代の量産に向けて第2製造棟「IIM-2」の建設を計画しており、2029年頃の量産開始が目標です。富士通からの生産委託が正式に決定すれば、2026年3月に2ナノ画像処理用半導体の設計・試作委託を発表したキヤノンおよびシノプシス日本法人に続く、国内大手企業からの2件目の本格的な受託案件となります。
経済安全保障の観点から、国内でAI技術を開発・運用する「ソブリンAI」へのニーズが世界的に高まっています。政府システムや金融・医療など機密性の高い分野での国外依存を減らすうえで、国産半導体基盤の確立は重要な課題です。
NEDOによる公的支援も追い風に、今回の富士通とラピダスの連携は、AI半導体の設計から製造まで国内で完結させる取り組みとして、日本の半導体産業にとって重要な一歩となります。








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