キリンHD、ファンケルを約2,100億円で買収 完全子会社化で赤字を改善

キリンホールディングス(HD)は、健康食品大手のファンケルを約2,100億円で買収し、年内にも完全子会社化する方針を明らかにしました。現在約33%を出資していますが、残りの全株式を取得する計画です。

世界の健康食品市場は、2023年に約21兆円と5年間で2割も拡大しています。新型コロナウイルス禍を機に健康志向が高まり、新興国の経済成長による中間層の拡大も寄与しています。キリンHDはこの需要拡大を見据え、アジアを中心に世界市場を開拓する考えです。

ファンケル株の買い付け価格は、13日終値の1,884円50銭に3割の上乗せ幅をつける見通しです。TOB(株式公開買い付け)が成立すれば、ファンケルは上場廃止となります。

キリンHDの2023年12月期の連結売上収益は、前期比7%増の2兆1,343億円でした。主力のビールなどの酒類が1兆451億円を占める一方で、健康食品関連のヘルスサイエンス事業は1,034億円に留まっています。

事業利益は全社で前期比5%増の2,014億円ですが、ヘルスサイエンス事業は125億円の赤字でした。ファンケルの買収で健康食品のノウハウを取り込み、ビール中心の経営からかじを切ろうとしています。

キリンHD、ヘルスサイエンス事業を強化 赤字改善を図る

キリンHDは健康食品大手のファンケルを完全子会社化し、ヘルスサイエンス事業の強化を図ります。2019年に約1,300億円を出資してファンケル株を33.0%取得し、健康食品や飲料、サプリメントの共同開発・生産を進めてきました。

2023年8月には、オーストラリアの健康食品最大手ブラックモアズを約1,700億円で買収し、ヘルスサイエンス事業に経営資源を集中させる方針を明確にしました。

ブラックモアズは豪州やタイなど13の国・地域に販路を持ち、2024年12月期から業績に寄与する見込みです。ファンケルの完全子会社化による影響を除いても、ヘルスサイエンスの事業損益は26億円の赤字に改善すると予測されています。

一方、キリンHDの主力であるビール事業は減少傾向が続いています。2023年の国内ビール系飲料の販売数量は、ピーク時から4割、ここ10年でも23%縮小。人口減と健康志向の高まりから、かつての消費量に戻ることは難しいとみられています。

ネット上では、「確かにファンケルは強い」「完全子会社化は予測されていた」「サプリメントなどの健康市場は今後更に伸びていくと思います」などの意見が寄せられています。

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