ビル・ゲイツ氏、生前に29兆円超を慈善事業へ寄付する計画を発表 感染症対策など

マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏が、自身の個人資産のほぼ全額を活用し、今後20年間で総額2,000億ドル(約29兆円)以上を国際支援に充てる計画を発表しました。

当初はビル・ゲイツ氏の死後数十年かけて寄付する予定でしたが、現在の世界情勢を踏まえ大幅に前倒しする決断をしました。

特に各国政府による国際支援予算の削減傾向に危機感を抱いており、「アメリカの資金援助なしにポリオを根絶することはできない」と指摘し、トランプ政権の援助削減方針に強い懸念を示しています。

69歳となるビル・ゲイツ氏は「死ぬときに『裕福なまま死んだ』と人々が口にしないと決意している。解決すべき緊急の問題が多すぎる」と自らの決意を表明しました。

ビル&メリンダ・ゲイツ財団は、投資家のウォーレン・バフェット氏らの協力も得て、これまでに1,000億ドル以上の寄付を実施してきました。

今回の追加寄付により、公衆衛生の改善や感染症対策、貧困撲滅など世界的課題の解決に向けた取り組みが一層加速することが期待されています。

2045年までに29兆円の遺産を寄付|3つの主要目標

現在1,080億ドル(約16兆円)と推定される個人資産は、今後20年かけて段階的に寄付され、2045年12月31日をもってビル&メリンダ・ゲイツ財団は永久に閉鎖されます。

これまでに約1,000億ドルを寄付してきた実績に加え、生涯を通じて合計2,000億ドルの寄付を完了させる構想です。

ビル&メリンダ・ゲイツ財団が掲げる3つの主要目標は、世界の最も緊急かつ困難な課題に焦点を当てています。まず「予防可能な母子の死亡削減」では、1990年に1,200万人だった5歳未満児死亡数を既に500万人まで減らした成果をさらに推し進めます。

次に「致命的感染症のない世界の実現」を目指し、ポリオとメジナ虫症の数年内根絶、2045年までのマラリアと麻疹の根絶などの具体的指標を提示。ワクチンや治療薬のコスト削減によって健康格差の是正を図ります。

最後に「貧困からの脱却支援」として、教育改革、AIツールの開発、環境変化に強い作物開発、デジタル公共インフラの整備など、包括的アプローチを行うとしています。

ビル・ゲイツ氏は「これは私のキャリアの最終章の始まり」と述べ、「AIの台頭による技術進歩は前例のない速さで進む中、人類の進歩を楽観視している」と未来への希望を表明しています。

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