第78回カンヌ国際映画祭が開幕 映画市場の活況に期待

5月13日のカンヌ国際映画祭開幕に向けて、パレに映画祭の象徴的なイメージを飾り付けるなど、猛烈な勢いで準備が進めている作業員たち

【カンヌ(フランス南部)14日】第78回カンヌ国際映画祭が5月13日、南フランス・コートダジュール沿いの都市カンヌにあるパレ・デ・フェスティバルで開幕した。映画祭は5月21日まで開催される。

世界中の映画関係者が集まるカンヌでは、会期中に多くの映画の取引が行われる映画市場も重要な役割を担う。多様なジャンルの作品が並ぶ市場で、複数の注目作を抱える組み合わせが、大手の買い手を惹きつけられるかどうかに注目が集まっている。

そんな中、一風変わった手法で自社の作品をアピールする映画会社が現れた。トッド・オルソン氏は、自身のスタジオの映画に関心を持ってもらうため、なりふり構わない戦略を展開している。

オルソン氏が率いる「ハイランド・フィルム・グループ」は、カンヌの映画市場で、デイン・デハーンが監督を務めるクライムスリラー映画『Wardriver』を売り込んでいる。その上映への関心を高めるため、オルソン氏はソーシャルメディアで頻繁に見られる、過呼吸気味のインフルエンサーを模倣した偽の「レビュー」動画を制作した。

購入希望者に送付されたパロディTikTok動画の一つでは、カフェインを大量に摂取した様子のオルソン氏が、「この映画は感動的だ!」と絶叫。「アクション、セックス、車、そして私が最も好きな要素の一つ、ネットワークをハッキングして大金を盗むシーンまであるんだ!」と熱弁を振るった。

この斬新なプロモーションの効果はてきめんだった。『Wardriver』の上映会への申し込みが急増したという。

ハイランドの国際セールス部門社長を務めるオルソン氏は、「人々の注目を集めるために、私たちはまるで完全な愚か者のように振る舞い、恥ずかしい姿を晒したが、どういうわけかそれが功を奏した」と語った。

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