
米国の食品産業において、人工的な着色添加物を排除する取り組みが急速に広がっています。6月25日、スイス系大手食品メーカーのネスレUSAが、2026年半ばを期限として米国市場での合成着色料の完全撤廃を宣言しました。
同社によると、現時点で製品の90%が既に合成着色料からの切り替えが完了しています。この業界全体の変化を主導しているのは、ロバート・フランシス・ケネディ・ジュニア厚生長官による政策方針です。
同長官は注意欠陥・多動性障害、肥満症、糖尿病といった深刻な健康課題への対策として、国内流通食品からの人工着色料の全面禁止計画を発表しています。
この政府方針を受けて、主要食品企業が相次いで対応策を打ち出しています。コナグラ・ブランズは年内の冷凍食品部門での使用中止に加え、教育機関での販売も2026~2027年度に停止予定です。
ゼネラル・ミルズも2026年夏の小売事業での全面停止を表明しており、クラフト・ハインツ、WKケロッグ、タイソン・フーズなどの業界大手も同様の取り組みを進めています。
この動きは消費者の健康意識向上と政府の規制強化が背景にあり、米国食品業界における品質基準の大幅な見直しを示しています。
日本の合成着色料事情 海外規制強化で国内対応に注目
日本では現在、食用赤色2号から食用青色2号まで12種類の合成着色料が食品添加物として認可されています。しかし、これらのうち8種類が米国やヨーロッパで使用禁止または厳格な規制対象となっており、国際的な安全基準との乖離が指摘されています。
特に注目すべきは、米国で2027年7月に使用禁止となる「赤色3号(エリスロシン)」です。日本の消費者庁は通常使用では安全性に問題ないとの見解を示していますが、海外での禁止措置により今後の対応が注目されています。
また、ヨーロッパ連合では赤色40号、黄色5号・6号について「子どもの注意力に影響を与える可能性がある」との警告表示義務が課されており、これらも日本では現在使用可能となっています。
合成着色料の健康リスクとして、注意欠陥・多動性障害との関連性や発がん性の懸念が研究で指摘されており、米国のカリフォルニア州では2027年末から学校での使用禁止が決定されるなど、州レベルでの規制も進展しているのが現状です。
日本においては現時点で具体的な法改正の予定は発表されていませんが、国際的な規制強化の流れを受けて、食品業界では自主的に天然着色料への切り替えを検討する企業が増加すると予測されます。
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