
韓国・釜山市で17日、「第30回釜山国際映画祭(BIFF 2025)」の開幕式が盛大に開催されました。1996年に創設され、今年で30回目を迎える記念すべき節目となった映画祭では、64カ国から241作品が招待されています。コミュニティ企画を含めると、総上映本数は328作品にのぼります。
最大のトピックは、30周年を機に新設された「コンペティション部門」です。これまで「アジアのカンヌ映画祭」を目指してきた釜山国際映画祭が、ついに競争部門を持つまでに成長したことを示しています。コンペ部門には韓国・日本・中国・台湾・イランなどから14作品が選出されており、大賞・監督賞・俳優賞・審査員特別賞・芸術貢献賞と5つの賞が設けられています。
日本からは三宅唱監督の「旅と日々」、志萱大輔監督の「猫を放つ」、永田琴監督の「愚か者の身分」の3作品がコンペ部門に選出されました。特に「旅と日々」は、今年のロカルノ国際映画祭で最優秀賞を獲得した作品として注目されています。
開幕式では、「イカゲーム」で世界的スターとなったイ・ビョンホンが男性として初めて単独司会を務めました。レッドカーペットには韓国スター陣に加え、日本から坂口健太郎、渡辺謙、柴咲コウ、岡田准一、綾野剛、北村匠海、二宮和也らが参加。国際色豊かな顔ぶれの中でも注目されたのは、BLACKPINKリサによるサプライズ登場です。大胆なドレス姿で会場を魅了しました。
開幕作品には、世界的巨匠パク・チャヌク監督の新作「No Other Choice(英題)」が選定されました。会社員の突然の解雇を描いたこの作品は、既にベネチア国際映画祭やトロント国際映画祭で公開されており、アジア初公開として注目を集めています。
日本映画の存在感も際立っています。坂口健太郎・渡辺謙主演の「盤上の向日葵」がオープンシネマ部門で上映され、4500人もの観客からライブ会場のような歓声が沸き起こっていました。また、二宮和也主演の「8番出口」がミッドナイト・パッション部門、岡田准一主演の「イクサガミ」と小栗旬主演の「匿名の恋人たち」がオンスクリーン部門で上映されています。
30周年を迎えた釜山映画祭の歩みと現在
開幕式では「アジア映画人賞」をイランのジャファル・パナヒ監督が受賞しました。今年5月にカンヌ国際映画祭でパルムドールを獲得し、ベルリン、ベネチア、カンヌの世界三大映画祭すべてで最高賞を制覇した巨匠です。
同監督は、長年イラン政府による映画制作を禁じられながらも、個人の自由と意思を貫いてきました。同じように、釜山国際映画祭も30年間、さまざまな困難を乗り越えてきたのです。
2014年にはセウォル号ドキュメンタリー「ダイビング・ベル」の上映を巡って釜山市と対立し、補助金削減や組織改編を経験しましたが、映画界の独立性を守り抜きました。1996年の創設時には厳しい声もありましたが、現在はアジア最大の映画祭へと成長を遂げています。
昨年は14.5万人が来場し、今年はチケット発売開始と同時にほぼ完売となる人気ぶりです。30周年を迎えた釜山国際映画祭は、単なる映画上映の場を超えて、アジア映画の発展と新しい才能の発掘を目的とした文化の拠点として確固たる地位を築いています。
第30回釜山国際映画祭は26日まで10日間開催され、閉幕式の司会は女優スヒョンが務める予定です。










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