
出入国在留管理庁が公表した令和7年(2025年)の統計で、難民認定申請の一次審査における処理数が過去最多の1万4,832件となりました。前年比6,455件増で、増加率は約77%に達します。このうち難民として認定されたのは183人にとどまり、不認定は9,214人。申請を途中で取り下げたケースは5,435件にのぼりました。
入管庁は2025年5月に「国民の安全・安心のための不法滞在者ゼロプラン」を打ち出し、難民審査の迅速化と、明らかに難民条約上の迫害に該当しないとされる申請を早期に振り分ける「B案件の類型化」を実施しています。
申請件数自体は1万1,298人と前年から1,075人減少しており、申請者数が減るなかで処理数だけが大幅に伸びている構図です。国籍別では、申請者数の最多はタイの1,556人で、ミャンマー1,490人、インド959人が続きます。
前年に最多だったスリランカは2,455人から905人へ、トルコは1,223人から683人へと大幅に減少しました。複数回申請者では、トルコ国籍が423人で全体の約3割を占め、スリランカ213人、インド126人が続いています。
難民認定や補完的保護、人道的配慮による在留許可を合わせた在留許可総数は1,186人です。内訳は難民認定187人(うち一次審査183人)、補完的保護対象者474人、人道的配慮による在留許可525人です。難民と認定されなかった人の一部が補完的保護制度などに振り分けられており、複数の枠組みを通じた保護の実態が示されました。
一方、難民支援協会は「難民として認定されるべき人が認定されていない状況は依然として続いている」と指摘しています。
「ゼロプラン」で何が変わったか 迅速化の裏で問われる保護の質
「ゼロプラン」実施後、B案件への振り分けは前年の80人から1,615人へと急増しました。難民支援協会は、取り下げ急増の背景にB案件への振り分けに伴う在留制限があると指摘しています。B案件とされた申請者は在留資格の変更・更新が認められず非正規滞在となることを告げられ、出国とともに取り下げを求められる事例が報告されました。
同協会は「本来であれば『難民に該当しない』という判断こそ慎重に行われなければならない」として、早急な見直しを求めています。また、「審査の迅速化という方向性は歓迎するが、それは保護すべき人を速やかに認定するためのものであるべき」とし、不認定の判断にはより慎重な対応が必要だとしています。
改正入管法施行後、難民申請者への送還は2024年に19人、2025年には59人に増加しました。「難民認定制度にさまざまな課題があるなかで、過去の不認定を理由に送還を行うべきではない」と強く懸念を示しています。










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