オリックスがディーエイチシー(DHC)を完全子会社化 創業者から全株を譲り受ける

大手総合金融サービス企業であるオリックスは11日、化粧品・健康食品大手であるディーエイチシー(DHC)の過半数の株を保有する吉田嘉明会長兼社長から全株を譲り受け、DHCを完全子会社化することを発表しました。

残りの株も既存株主から買い取る方針で、買収額は総額3,000億円を上回るとのことです。オリックスがDHCを買収した目的は、健康事業を強化するためだとされており、株式譲渡は2023年3月までに完了する見通しです。

今回、後継者を探すDHCと健康事業を強化したいオリックスの意向が合致したことで、完全子会社化が決定しました。DHCの会長兼社長だった吉田氏は退任し、オリックスから派遣された役員が継承するとのことです。

株式会社ディーエイチシーとはどんな会社?

そもそも株式会社ディーエイチシーは、化粧品やサプリメントを主に販売する製造販売メーカーです。会長兼社長を務めている吉田氏が1972年に創業しました。

会社名の「DHC」は「大学翻訳センター(daigaku honyaku center)」の略称であり、翻訳事業は現在も行っているとのことです。なお、2022年7月期の売上高は、前期比0.5%増の905億、純利益は76.7%増の96億円でした。

DHCは毎年利益を拡大傾向にありましたが、会長兼社長の吉田氏が高齢ということで、今後の見通しが一部不明確でした。そこで今回、オリックスがDHCの事業を引き継ぐという形で買収を取り決めました。

DHCの買収に伴って「虎ノ門ニュース」が終了

オリックスがDHCを買収したことで、DHCがスポンサーを務めていた「虎ノ門ニュース」の番組終了が決定。作家の竹田恒泰氏は、Twitterにて「長らく出演させていただいた『虎ノ門ニュース』が18日で終了するのはとても残念です」と語りました。

竹田氏は続けて、「チャンネル登録は間も無く100万人、最近は特に好調で、毎回高視聴数が続いていただけに悔やまれます。地上波テレビや新聞が扱えなかった言論を毎朝帯で提供し続けたことは大きな意義がありました」とコメント。

さらに、番組終了の理由を予想するユーザーに対し、「虎ノ門ニュースの終了は、政治的圧力でもないし、嫌がらせでもないし、事故や事件でもないし、収益減や財政難でもありません。陰謀的要素も皆無です。運営母体が終了を決めたというだけのことです」と言及しました。

「虎ノ門ニュース」を視聴していたユーザーたちは、「非常に残念です」「たくさん勉強させていただきました。ありがとうございます」「これから何を見たら良いのか…」などの意見を発信しています。

関連記事

コメントは利用できません。

最近のおすすめ記事

  1. 米国のテクノロジー大手Googleは8日、生命活動の核心をなすたんぱく質やDNA、RNAなどの分子構…
  2. 令和6年の能登半島地震により、石川県の施設は甚大な被害を受けた。その復興の道のりのなかで、『のとじ…
  3. お笑いコンビ「クロスバー直撃」の渡邊センス氏は1日、名誉を傷つけられたとして講談社に対し損害賠償を求…

おすすめ記事

  1. WILLER EXPRESS株式会社(ウィラーエクスプレス)の社名看板

    2024-4-19

    WILLER EXPRESSの「新木場BASE」から見える安全に対する徹底した取り組み

    WILLER EXPRESS株式会社(ウィラーエクスプレス)は、お客様に安心・安全な移動サービスを提…
  2. 2023-11-9

    NASAがボイジャー2号のソフトウェアを更新 探査機までの距離はおよそ193億km

    NASAは長期間にわたり宇宙の深遠へと旅しているボイジャー2号の最新の状況を公表しました。ボイジャー…
  3. 2023-10-31

    「頂き女子りりちゃん」が3度目の逮捕 だまし取る手口をマニュアル化 被害総額は2億円以上

    「頂き女子りりちゃん」と名乗り、恋愛感情を背景に多くの男性から現金をだまし取ったとして渡辺真衣容疑者…

【募集中】コンテスト

第5回ライティングコンテスト(東京報道新聞)

【結果】コンテスト

東京報道新聞第4回ライティングコンテスト (結果発表)

インタビュー

  1. ゴミ収集車の死亡事故による呼び捨てでの実名報道で訴訟を起こした品野隆史氏
    現在メディアでは、事件に関して疑いのある人の実名報道では「容疑者」を呼称でつけていますが、1989年…
  2. 青森県で協力雇用主として出所者の社会復帰を目指して雇用する企業「有限会社松竹梅造園」代表の渡辺精一様
    協力雇用主とは、犯罪や非行をした者の自立や社会復帰に向けて事情を理解したうえで就職先として受け入れる…
  3. 青森刑務所で受刑者に講話を行った受刑者等専用の求人誌「Chance!!」編集長・三宅晶子氏
    三宅晶子氏(株式会社ヒューマン・コメディの代表取締役)は、日本初の受刑者等専用求人誌「Chance!…
ページ上部へ戻る