アメリカのIT大手Amazonが新規採用の停止を発表 景気減速に対する懸念か

3日、アメリカのIT大手Amazonは、今後数月間は新規採用を停止すると発表しました。新規採用の停止は、アメリカの景気減速に対する懸念が原因だとされています。

アメリカでは金融引き締めに伴う景気後退への警戒が強まり、各企業が採用の停止や解雇などによる、人件費のコスト削減を始めています。事実、Amazonの人事担当の幹部は、公式ホームページにて「普通ではない経済環境に直面している状況を考慮した結果、雇用や投資のバランスをとりたい」と説明しました。

Amazonは記録的なインフレの影響により、物流費や人件費のコストが増えたことで、今年9月までの3ヶ月の決算では最終的な利益が28億7,200万ドル(4,200億円)と、前年の同時期に比べて8%減少しています。

新規採用の停止や従業員解雇の流れは、Amazonだけに限らずライドシェア大手のリフト、IT大手のMetaにまで及んでいます。

連邦準備制度理事会(FRB)は4回連続0.75%の利上げを決定

11月2日まで開かれた会合にて、連邦準備制度理事会(FRB)は0.75%の利上げを決定しました。これは、4回連続で0.75%の大幅な利上げという異例の金融引き締めであり、記録的なインフレを抑え込む前向きな姿勢ではあるものの、アメリカの各事業者は悲鳴をあげています。

政策金利の引き上げは0.25%が基本です。しかし、今回は通常の3倍の利上げを4回連続で行っています。今回の会合の声明文では、今後の利上げペースについて「金融政策が経済活動やインフレに影響を及ぼすのに時間差があることを考慮する」と、新たな文言が加わりました。

記者会見では多くの質問が寄せられ、そのことに対してパウエル議長は「金利の影響を受けやすい住宅市場などでは需要が落ち込んでいるが、大幅な利上げによってインフレが収まったことがはっきりするまでには時間が掛かる」と語った上で、「リスクを管理する観点からは金融を引き締めすぎる、また緩めすぎるというミスを犯さないようにしなくてはならない」と言及しました。

FRBの金融引き締めは5つのステージで構成される

FRBによる大幅な金融引き締めは、大きく分けると以下5つのステージで構成されているとのことです。つまり、4回連続の大幅な利上げはまだ途中段階であり、今後FRBは長期的にインフレを改善していくと予想されています。

  • ステージ1:大幅な利上げを進める
  • ステージ2:利上げのペースを調整する
  • ステージ3:利上げのペースを明確に低下させる
  • ステージ4:追加利上げを見合わせる
  • ステージ5:利下げに転じて調整する

4回連続の利上げということで、現在はまだステージ2〜3の段階だと言えます。パウエル議長の発言からも、今後も金融引き締めが行われる可能性は十分にあります。今後の動向に注目したいところです。

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