
2025年大阪・関西万博のパビリオンの一つ、「関西パビリオン」。このパビリオンは、関西広域連合を構成する府県が共同で出展する、地域一体型の展示施設です。「いのち輝く未来社会のデザイン」という万博テーマに対し、関西という地域が持つ独自の歴史、文化、そして未来へのビジョンを世界に発信しています。この記事では、関西パビリオンの概要、出展府県の特徴、そして万博がもたらす関西の未来について紹介します。
関西パビリオンとは?
関西パビリオンは、関西広域連合を構成する府県が共同で運営するパビリオンです。ただし、関西広域連合の構成府県の一つである大阪府は、開催地として関西パビリオンとは別に独自のパビリオン「大阪ヘルスケアパビリオン」を出展。そのため、このパビリオンは、8府県(滋賀県、京都府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、徳島県)と、連携団体の福井県が共同で運営しています。
パビリオン内部は、「大関西広場」、「センターサークル」、「エントランスゾーン」といった複数のエリアで構成。エントランスゾーンでは、関西の歴史を紡ぐ9本のラインと、アーティスト山口哲司氏による関西にまつわるモチーフの壁画が来場者を迎えます。中央の吹き抜け空間であるセンターサークルには、各府県の情報を紹介するバナー柱や、触って楽しめる展示物が設置されており、来場者から寄せられた関西に関する投稿動画も上映されます。
また、各府県が個別のブースを設け、その地域が持つ多様な魅力を総合的に紹介。単に地域の特産品や観光地をPRするだけでなく、万博のテーマに沿って、各府県が取り組むSDGsや先端技術、そして未来へのビジョンを、来場者が体感できるインタラクティブな展示を通じて発信しています。会期中、各府県の展示は入れ替わりながら、来場者は常に新しい発見を楽しむことができます。
出展している府県の特徴とは?
関西パビリオンに出展している各府県は、それぞれが個性的で、異なる歴史、文化、自然を有しています。
- 福井県:「恐竜王国福井」として、時空を超えたレイヤー探検をテーマに展示を行っています。恐竜化石の産地として知られ、越前ガニや越前そばなどの食文化も有名です。
- 三重県:「日本のこころの原点」として、時を超えた物語を展示しています。伊勢神宮に代表される日本の精神的な故郷であり、豊かな海と山の幸に恵まれています。忍者の里としても知られ、古くからの歴史と文化を色濃く残す地域です。
- 滋賀県:「Mother Lake ~びわ湖と ともに 脈々と~」をテーマに展示を行っています。日本最大の湖、琵琶湖が育む豊かな自然環境と、歴史的な文化遺産が共存する地域です。
- 京都府:「ICHIZA KYOTO 一座きょうと」を展示しています。1200年以上の歴史を持つ古都として、伝統文化や芸術が深く根付いています。
- 兵庫県:「ミライバス」という体験型のアトラクション映像空間を展示しています。神戸港を擁する国際貿易都市から、世界遺産の姫路城、そして六甲山などの豊かな自然まで多様な顔を持つ地域です。
- 奈良県:日本最古の都として、東大寺や春日大社に代表される寺社仏閣や仏教文化の歴史を今に伝えています。
- 和歌山県:「和歌山百景—霊性の大地—」をテーマに、“上質”のつまった和歌山を紹介しています。豊かな自然と信仰の地として、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」が広がっています。
- 鳥取県:「鳥取魅力名探偵!」として、独自の魅力をアピールしています。日本最大の鳥取砂丘をはじめとする自然景観が特徴の地域です。
- 徳島県:「水とおどる」をテーマにした展示を行っています。伝統芸能の阿波踊りや、壮大な渓谷美を誇る大歩危・小歩危といった独自の文化と自然が特徴です。
これらの府県が一体となり、関西という広域的な視点から、その魅力と可能性を世界に発信しています。
1970年の大阪万博(日本万国博覧会)での展示は?
1970年の日本万国博覧会においても、関西圏の府県は出展を行っていましたが、「関西パビリオン」という名称での合同パビリオンは存在しませんでした。当時の万博では、各都道府県が「地方自治体パビリオン」という形で、単独または複数の自治体で共同出展する形式が主流でした。例えば、大阪府や兵庫県、京都府はそれぞれ独立したパビリオンを持ち、地域の産業や文化を紹介しました。2025年の万博で「関西パビリオン」として共同出展することは、関西広域連合の取り組みを象徴する、新たな試みです。
今後の関西に期待すること
関西パビリオンは、万博の成功を通じて、関西という地域に大きなレガシーを残すことが期待されます。万博を契機として、関西の持つ歴史的・文化的魅力が世界中に再認識され、国内外からの観光客やビジネスの流入がさらに活発化する可能性があります。また、関西広域連合の共同運営パビリオンという経験は、各府県の連携をより一層強化し、万博後も一体的な地域づくりや、イノベーションの創出につながるでしょう。関西パビリオンは、単なる展示施設ではなく、未来の関西が「いのち輝く」地域となるための、重要な起点となるものと見られます。








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