
配達員に対する法定点呼の実施不備が全国規模で発覚した日本郵便に対し、国土交通省が軽自動車などの使用停止処分を実施する方針を固めたことが明らかになりました。まず約100の郵便局を対象とし、10月にも処分が下される見通しです。
この問題は今年春の立ち入り検査で発覚し、社内調査の結果、全国3,188局のうち実に75%に当たる2,391局で点呼業務の不適切な実施が確認されました。
違反の内容は、運転前後の体調確認や安全指導を怠る「点呼実施違反」が延べ約15万件、虚偽の記録を作成する「不実記載」が10万件を超える深刻な状況となっています。
国土交通省は貨物自動車運送事業法に基づき、違反の程度に応じて各局の車両使用を一定期間停止する処分を実施します。初回違反の場合、点呼実施違反は最大100日、不実記載は最大60日の使用停止期間が設定され、処分対象は各局保有台数の半分が上限とされています。
日本郵便は全国で約3万2,000台の軽自動車を運用しており、家庭への配達業務や郵便ポストからの集荷作業に不可欠な存在です。処分期間中の配送業務については、他の運送会社への業務委託拡大などでサービス継続を図る方針を示しています。
特に深刻なのは、調査過程で飲酒運転事例も発覚していることです。配達員の安全管理が形骸化していた実態が浮き彫りとなり、郵便サービスの信頼性に大きな影響を与えています。
業界への波紋広がる中、郵便事業の根幹に深刻な影響
今回の処分は日本郵便の中核事業に深刻な打撃を与える可能性があります。同社が年間10億個を取り扱う宅配便「ゆうパック」は国内市場シェア2割を占める主力サービスですが、車両使用制限により配送体制の大幅な見直しを余儀なくされています。
事態の深刻さは、国土交通省の関係者が「大手事業者とは思えない悪質さ」と表現するほどです。関東運輸局管内だけでも累積違反点数が許可取り消し基準の81点を大幅に超えており、組織的な法令軽視の実態が明らかになっています。
対応策として、日本郵便は子会社「日本郵便輸送」への業務移管や車種変更などを検討していますが、当局はこれらが「処分逃れ」にならないよう厳重に監視しています。
問題の発端は今年1月、兵庫県内の郵便局で数年間にわたる点呼義務違反が発覚したことでした。その後の全国調査により、組織全体に及ぶ法令違反の実態が浮き彫りとなり、郵政民営化以来最大の危機を迎えています。
国土交通省は今後、集配業務の主力を担う軽自動車についても監査を本格化させる方針で、さらなる処分拡大は避けられない状況です。



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