新米コシヒカリの玄米盗難被害が急増 地域農家に防犯対策を強化呼びかけ

新米コシヒカリの玄米盗難被害が急増 地域農家に防犯対策を強化呼びかけ

秋の味覚を象徴する新米シーズンの到来とともに、新潟県内で新米コシヒカリの玄米盗難被害が急増しています。今年9月末までに確認された窃盗被害件数は前年の4件から8件に倍増し、被害量は約1470kg、被害額は約53万円に上っています。地域農家からは「豊作の喜びもつかの間、防犯対策の遅れが悔やまれる」との声が上がっています。

 具体的な被害例として、10月19日未明、新潟市西蒲区の70代男性農家が所有する倉庫のシャッターが半開きになっているのに気づき、保管していた30kg入り袋2袋(計60kg、時価約3万3000円相当)が盗まれているのを発見しました。男性は倉庫に鍵をかけておらず、防犯カメラも未設置でした。同地域では他にも、旧式の倉庫に鍵をかけ忘れたケースや、離れた田んぼの保冷庫が夜間に荒らされる事例が報告されています。

 農林水産省の統計によると、新潟県のコシヒカリ生産量は全国1位を誇っています。このうち約5%が玄米として農家倉庫に貯蔵され、収穫後の最重要資産とされています。しかし、近年は農家の高齢化や人口減少に伴い、夜間の見回りが手薄になる傾向が続いています。

 県警は農作物盗難の手口が巧妙化しているとして、農家側に「必ず施錠可能な倉庫を使用し、鍵を二重にかける」「防犯カメラやセンサーライトを設置し、侵入抑止効果を高める」「近隣住民との連携による見守り活動を実施する」など、基本的な対策を徹底するよう呼びかけています。JA(農業協同組合)も防犯講習会を開催し、補助金制度を活用した資材導入を支援しています。

 また、防犯専門家は「倉庫周辺を定期的にライトアップし、不審者の行動範囲を限定する」「スマートフォンと連携する簡易型監視システムの導入も効果的」と指摘。最新のIoT技術を活用した遠隔監視で、異常を即座に把握できる仕組みが注目されています。

 新米は農家の努力と地域の誇りの結晶です。収穫直後の貴重な玄米を守るため、個々の農家だけでなく、地域が一体となって防犯意識を高め、実効的な対策を講じることが急務となっています。

防犯強化で盗難抑止を

盗難被害を抑止するには、複数の防犯対策を組み合わせることが重要です。まず、施錠可能な倉庫や保冷庫に二重ロックを施し、侵入のハードルを上げます。次に、防犯カメラやセンサーライトを設置して、夜間の不審者接近を可視化します。さらに、地域住民と協力した「見守り隊」を組織し、定期的な巡回を実施することで早期発見につなげます。これらの対策をJAや市町村の補助制度と併用することで、コスト負担を軽減しつつ、実効性の高い防犯網を構築できます。今後も新米シーズンを迎えるたびに同様の被害が繰り返されないよう、地域全体で防犯体制の強化に取り組む必要があります。

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