クマ被害対策に新技術 山梨県のキャンプ場がドローン警戒システムを導入

全国的にクマの目撃情報が増加する中、山梨県の新設キャンプ施設で革新的な野生動物対策が始動しました。

山中湖周辺に開業したこの施設では、レーザー搭載ドローンによる動物接近防止システムを試験運用しており、人間と野生生物の共生に向けた先進モデルとして注目を集めています。

周辺地域ではシカやイノシシの出没が頻繁で、これらの動物がキャンプエリアに侵入するリスクが常に存在していました。そこで採用されたのが、空中から広範囲を監視しながら野生動物を遠ざける無人航空機による警戒体制です。

この施設は単なるアウトドアレジャー拠点にとどまらず、多面的な機能を備えた設計となっています。敷地全域に通信環境が整備され、トレーラーハウス型の水回り設備やグランピングスペースを配置し、平常時はレジャー利用、緊急時には避難場所として機能する構想が練られています。

NTT Landscapeの木下健二郎社長は「独立したインフラを持つような、平時でも非常時でも使えるような場を目指して設計、運営をしてまいりたい」と説明しています。

人体無害のレーザー技術 養鶏場でも実績 千葉県が導入推進

施設で活躍するドローンは、NTT東日本グループのNTT e-Drone Technologyが開発した装置です。最大の特徴は「クルナレーザー」と呼ばれる光学システムで、赤色と緑色の光線を不規則に照射して動物の視覚を刺激し、退避行動を促します。

人体には無害ながら、クマを含む多様な野生動物に効果を発揮することが確認されています。神奈川県内の養鶏施設での実証試験では、約80羽いたカラスが1ヶ月程度の運用で完全にゼロになる成果を上げました。

この技術が特に重視されるのは鳥インフルエンザ対策です。渡り鳥やカラスは感染源として警戒されており、養鶏場での発生は全鳥類処分と周辺農場の出荷停止という深刻な結果を招きます。

前シーズンに国内最多16件の発生を記録した千葉県では、独自の補助制度を通じてドローン導入費用の一部を支援する方針を打ち出しました。

機体は重量6.1キログラムのコンパクト設計で、送信機の画面上で飛行範囲を指定するだけで自動巡回が可能です。初心者でも扱いやすい設計となっており、税込330万円の参考価格で販売されます。

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