
11月24日午前3時頃、沖縄県大宜味村で水道管が破裂し、本島中南部の広い範囲で大規模な断水が発生しました。この影響で糸満市や豊見城市、那覇市の一部などで実際に断水しましたが、県は別の送水系統に切り替える作業を進め、25日には給水を再開しています。
破裂したのは、福地ダムから久志浄水場へ水を送る西系統の導水管で、1967年に敷設されたものです。この導水管は本土復帰前に建設されており、法定耐用年数の40年を大幅に超える58年が経過していました。沖縄県企業局は、老朽化が破裂の原因とみています。
事故現場の大宜味村では、漏水により付近の県道が陥没し、一時全面通行止めとなりました。24日に通行規制は解除されましたが、大規模な漏水は地域の生活に深刻な影響を及ぼしました。
断水の影響で、24日は県内のスーパーで2リットルの水が完売し、沖縄都市モノレールがトイレの利用停止措置を実施。25日には那覇空港で航空機の運航を優先するため、空港内の全飲食店が臨時休業となり、那覇市内36校では学校給食の提供が中止されました。
今回の断水事故は、日本全体が抱えるインフラ老朽化問題を浮き彫りにしました。近年は全国で約2万件の水道管事故が報告されており、全国の水道管の約17.6%にあたる約13万キロが法定耐用年数の40年を超えています。
日本の水道管の多くは、1960年代から70年代の高度経済成長期に急速に整備されたものです。現在一斉に更新時期を迎えていますが、2020年時点での更新率はわずか0.65%で、このペースでは全ての老朽管の交換に140年以上かかるとの指摘もあります。
進まないインフラ更新と対策の現状
老朽化したインフラの更新が進まない背景にあるのは、財政難や人口減少による水道料金収入の減少です。特に地方自治体では、限られた予算の中でインフラ維持管理において優先順位付けせざるを得ない状況が続いています。
2012年に発生した中央自動車道笹子トンネル天井板落下事故以降、国はインフラの定期点検を義務化し、予防保全型の維持管理を推進していますが、現場では依然として課題が山積している状況です。今回の沖縄での事故は、安全な水の供給という生活の基盤を支えるインフラの重要性を改めて認識させるとともに、老朽化対策の早急な推進が求められていることを示しています。









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