ホンダ、北米四輪工場が約1か月ぶりに通常再開へ 半導体調達にめど

ホンダ、北米四輪工場が約1か月ぶりに通常再開へ 半導体調達にめど

ホンダは24日、半導体不足の影響で停止や生産調整が続いていた北米の四輪工場について、通常稼働を再開しました。同社は10月27日からカナダや米国の工場で生産調整を開始し、翌28日にはメキシコでの生産を停止していました。代替品の調達や半導体メーカー「ネクスペリア」からの出荷再開により、約1か月ぶりに生産体制の正常化へと動き出しています。

今回の生産停止は、オランダの半導体企業ネクスペリアをめぐる国際的な対立が引き金です。同社は中国資本下にありますが、オランダ政府が9月末に安全保障上の理由から経営に介入し、これに中国側が反発して輸出規制を発動したことで、供給が途絶える事態となりました。

ホンダは北米で調達する一部の部品をネクスペリア1社に依存していたことから、その影響が特に深刻なものとなりました。11月7日の決算会見で貝原典也副社長が明らかにしたところによれば、今回の供給途絶により2026年3月期の営業利益は1500億円の下押し圧力を受ける見通しです。

同社の2026年3月期連結業績予想は、売上収益が前年比4.6%減の20兆7000億円、営業利益は同54.7%減の5500億円へと大幅に下方修正されました。

半導体不足の影響は、ホンダの世界販売台数にも大きな打撃を与えています。2025年度下半期の世界販売は前年同期比14%減の166万台に落ち込む見通しです。ホンダは日本メーカーの中でトヨタに次ぐ2位の販売規模を維持してきましたが、今回の生産減少により4位まで順位を下げることになります。

長く続いてきたトヨタ自動車・日産自動車との大手3強体制が崩れることとなり、サプライチェーンリスクの影響の大きさが改めて浮き彫りとなりました。

オランダ政府が管理措置を停止 サプライチェーン強靭化が急務に

11月19日、オランダ政府はネクスペリアへの管理措置を解除すると明らかにしました。中国側との交渉が前進し、欧州をはじめとする各国への半導体供給を確保する枠組みが整ったためです。これを受けて、自動車産業などに打撃を与えてきた供給不足は、徐々に改善していくものと期待されています。

一方で、この事態はサプライチェーンの脆弱性を改めて浮き彫りにしました。単一企業からの調達に頼る構造が、生産体制全体を揺るがすリスクとなることが明確になった形です。

自動車業界全体でも、部品調達先の分散化やサプライチェーンの強靭化が急務となっています。米中対立を背景とした経済安全保障リスクは今後も続く可能性があり、各メーカーは供給網の見直しを迫られています。ホンダは代替サプライヤーの開拓や在庫管理の強化など、リスク分散に向けた取り組みを加速させる方針です。

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