
JR東日本は2025年11月11日、交通系ICカード「Suica」のイメージキャラクターとして2001年のサービス開始以来親しまれてきた「Suicaのペンギン」が、2026年度末をもって”卒業”すると発表しました。Suica誕生から25周年の節目に合わせた決定で、今後は新たなイメージキャラクターへとバトンタッチする方針です。
この発表を受け、SNSでは惜しむ声が殺到しています。オンライン署名サイトでは卒業撤回を求める署名活動が始まり、発表から1週間弱で2万5000件以上の署名が集まりました。ただ、署名活動を含むSNS上の反応には”誤解”に基づくものが少なからずあるのです。
最大の誤解は「SuicaのペンギンがSuicaのために生まれた」という前提です。実際にはこのペンギンには”原作”が存在します。生みの親であるイラストレーター・絵本作家の坂崎千春氏は、1998年から「ペンギンゴコロ」などペンギンを主人公にした絵本を発表しており、2001年のSuicaサービス開始時にJR東日本がこのペンギンをキャンペーンキャラクターとして起用したのが始まりです。つまり、他の交通系ICカードのマスコットとは異なり、Suicaのペンギンは既存作品を原作とするキャラクターなのです。
権利関係も複雑で、キャラクターグッズには著作権表記として坂崎氏、JR東日本、電通の3者が名を連ねています。JR東日本の担当者もこの3者が共同で権利を保有していることを認めており、ペンギンの処遇はJR東日本”だけ”で決められるものではありません。
JR東日本「生活のデバイスへ進化」 グッズ販売は終了予定
JR東日本は卒業の理由について「Suicaが『移動のデバイス』から『生活のデバイス』へと新たなフェーズに入ることから、新たなイメージキャラクターへのバトンタッチをすることといたしました」と説明しています。2026年秋にはモバイルSuicaアプリにコード決済機能が追加され、チャージ上限額も現行の2万円から最大30万円に引き上げられる予定です。
新キャラクターについては「原案的なアイデアなど、誕生プロセスにおいて、何らかの形でお客さまに参画していただくことも検討」するとしていますが、詳細は未定です。なお、ペンギンの関連グッズを扱うショップ「Pensta」や各種グッズは2027年3月末で販売終了となる予定です。
坂崎氏は公式メッセージで「25年という長い時間、『Suicaのペンギン』として歩むことができて幸せでした。最後の1年も精一杯務めさせていただきます」とコメントしています。ペンギン自体は絵本作品として今後も活動が続くため、”卒業”してもいなくなるわけではありません。










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