政府が「日本版DOGE」設置を発表 片山財務相が担当、27年度予算編成へ

政府が「日本版DOGE」設置を発表 片山財務相が担当、27年度予算編成へ

政府は11月25日、高額な補助金や租税特別措置(租特)と呼ばれる政策減税、基金を点検する「租税特別措置・補助金見直し担当室」を内閣官房に設けたと発表しました。無駄な歳出を削減し、高市早苗首相が掲げる「責任ある積極財政」を支えるために設置されたもので、片山さつき財務相が担当閣僚に就任します。同日付で、内閣官房の行政改革推進本部事務局が「行政改革・効率化推進事務局」に改組され、その中に約30人の担当室が設置されました。

新組織では、財務省の主計局や主税局、総務省の自治税務局や行政評価局と連携しながら、租税特別措置や補助金、基金の点検や見直しを進める方針です。来週にも初回の連絡会議を開く予定で、関係省庁の副大臣が参加する見通しです。

見直しする額のめどは設けず、2026年度の予算編成や税制改正の議論に可能なものから反映されるとしています。ただ、租税特別措置の見直しには経済界が反発していて、調整は難航も予想されています。一定要件の下で法人税を減免する制度の見直しに対しては、企業側からの抵抗が強いためです。

片山財務相は25日の閣議後記者会見で、「一番有効になっていくのは27年度の予算編成にかけて」とコメントしました。春から具体的な見直し作業に取り組み、夏にまとめる経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)に反映させる考えを示しています。現在進行中の2026年度の予算編成や税制改正について、「年末に向けて緊急に必要な事項があれば、反映することはあり得る」と述べました。

政府が設置した新組織の実効性については、注目が集まっています。経済アナリストの森永康平氏は、11月26日のラジオ番組で、「効果が低いものを廃止・縮小する一方で、必要な政策には予算をつけるという両面の姿勢を示していくことが大切」と述べており、政権の意図を国民に理解させることが重要だとの見方を示しました。

SNSを活用し、国民からの意見募集へ

片山財務相は記者会見で、X(旧ツイッター)などのSNSを通じて、国民から広く意見を募集する考えを示しました。「何が無駄に見えるか、どんな税優遇がいらないと思うかなどの意見を広く一般から募るのもよいのでは」と述べています。

この新組織について、片山氏は「組織をどうこうすることは目的にしていない」と強調し、米国のDOGEとの違いを明確にしています。米国のDOGEは組織の縮小や職員の大規模な削減を進めましたが、日本版はガソリン税の暫定税率廃止などによる税収減を補うという限定的な目的に設定されています。

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