
国内でグーグル検索を通じたウェブサイトへの訪問数が、過去2年間で33%減少したことがわかりました。東京・港の調査会社ヴァリューズが国内250万人を対象に分析した結果、2023年1月から減少傾向が続いており、1年前と比べて16%、2年前と比べて33%減少しました。
検索結果からリンク先をクリックして訪問する確率を示す「検索クリック率」も36%と、8ポイント低下しています。特に2025年春以降、AI Overviewの表示範囲拡大に伴い急激に減少している状況です。
「AIによる概要」は、検索結果画面の上部に複数サイトから集めた要約文を表示する機能で、2024年8月に開始されました。外部サイトを訪問せずに欲しい情報が得られる「ゼロクリック」検索が増加しています。グーグルは2025年9月には対話形式の「AIモード」を国内でも提供開始し、検索へのAI機能実装を加速させています。
この影響は海外でも顕著です。米ピュー・リサーチ・センターの調査では、AI概要が表示された場合の外部サイト訪問比率は8%にとどまり、表示されない場合と比べて半減しました。
多くのメディアや情報サイトで訪問数が大幅に減少しており、米大手ニュースサイトCNNのトラフィックは1年前と比べて約30%減少したとの報告もあります。サイト訪問者数の減少は広告収入の減少に直結し、多くのサイト運営者がグーグル検索に頼らない集客戦略を急いでいます。
メディア大手が提訴、サイト運営者の対策急務に
サイト訪問数の減少に対し、メディア大手のペンスキー・メディアは2025年9月12日、AI概要で自社の記事を無断で利用しているのは違法としてグーグルを提訴しました。同社はアフィリエイト収益が2024年末までにピーク時から3分の1以上減少したと主張しており、著作権侵害を巡る重要な裁判として注目されています。
一方、グーグルはAI機能による影響を否定しています。8月のブログ記事では「クリック数は安定している」と反論し、親会社アルファベットのスンダー・ピチャイCEOは10月の決算説明会で「AI機能は利用者の満足度が高く、検索頻度が増加した。検索とAIは毎日数十億回、利用者をサイトに送り込んでいる」と強調しました。
この変化に対応すべく、多くのサイト運営者はSEOだけに頼らない多元的な集客戦略が必要です。特に「〇〇とは」「〇〇の方法」といった情報系クエリではAI要約ですぐに回答が得られるため、ユーザーに独自の価値を提供できるコンテンツ作りが求められています。
調査会社ガートナーは2026年までに従来の検索ボリュームが25%減少すると予測しており、AI時代の新しいビジネスモデル構築が急務となっています。












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