
日本経済新聞社が15日に発表した2025年冬のボーナス調査によると、1人あたりの支給額(加重平均)は前年比6.40%増の102万9808円となり、調査開始以来初めて100万円台に到達しました。3年連続で過去最高を更新する結果となり、支給額は5年連続で増加しています。上場企業を中心に比較可能な478社を対象に12月2日時点で集計されました。
全体の伸び率は2024年冬の3.68%増を2.72ポイント上回りました。今回の増額について企業に理由を尋ねたところ、「給与水準(基準内賃金など)の上昇」が59.5%と最も多く、2024年と2025年の春季労使交渉で2年連続平均5%超の高水準の賃上げが実現したことが反映されています。
業種別では非製造業の伸び率が前年より4.75ポイント高い9.74%増となり、2022年に次ぐ過去2番目の高さを記録しました。一方、製造業は4.99%増にとどまり、支給額でも非製造業が2年連続で製造業を上回る結果となりました。
全31業種のうち7割にあたる23業種が前年比でプラスとなりました。特に目立ったのが建設業で、防衛関連需要や旺盛な建設需要を背景に、大手ゼネコンの業績が改善したことから、平均支給額は前年比17.31%増の172万3042円に達しました。
企業別では、半導体製造装置メーカーのディスコが449万7549円で6年連続首位となりました。上位5社のうち3社を鹿島建設、大成建設、大林組の大手ゼネコン3社が占めました。100万円を超える支給額の企業は138社に上りました。
一方で、トランプ米政権の関税政策の影響を受ける業種は厳しい状況です。自動車・部品は97万2821円、鉄鋼は90万3257円で、いずれも全業種の平均支給額を下回りました。自動車・部品の伸び率は前年同期比3.28%の増加にとどまり、1年前の冬のボーナスで前年比8.6%増だった伸びから大きく鈍化しています。
トランプ政権は2025年4月から自動車・自動車部品に対し25%の追加関税措置を発動しており、日本の自動車メーカーの業績に大きな打撃を与えています。今回の調査結果は、日本経済において業種間の格差が拡大していることを浮き彫りにしています。建設や防衛関連が好調を維持する一方で、米国の貿易政策の影響を直接受ける輸出産業は厳しい局面を迎えています。
春季労使交渉が継続的な賃上げを実現
2025年冬のボーナスが過去最高を記録した背景には、継続的な賃金上昇があります。2024年と2025年の春季労使交渉では、いずれも平均5%超という高水準の賃上げが実現しました。連合が7月に発表した2025年春闘の最終集計では、基本給を底上げするベースアップと定期昇給を合わせた平均賃上げ率は5.25%となり、1991年以来34年ぶりの高水準を記録しました。
経団連が8月に公表した2025年春季労使交渉の最終結果では、大手企業の平均賃上げ率は5.39%に達しました。これは2年連続で5%を超える賃上げであり、人手不足の深刻化や物価高への配慮から企業側も賃上げに前向きな姿勢を示しています。こうした春季労使交渉での賃上げが、冬のボーナスにも波及効果をもたらし、企業が基準内賃金を引き上げることで、ボーナスの算定基礎額も上昇しています。人手不足感が非常に強い中で、企業は人材確保の観点から賃上げを継続せざるを得ない状況にあり、この傾向は今後も続くとみられています。
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