東京都は2025年度に、お台場海浜公園に世界最大規模の噴水「ODAIBAファウンテン(仮称)」を整備する予定です。しかし、その整備費用は総額で26億4,000万円にも上ることが明らかになりました。
都は、この巨額の費用を埋め立て地の売却費や賃貸料などの収入で賄う方針で、「税金は一切使わない」と説明しています。港湾局は今年度、設計費として2,000万円を計上し、来年度の当初予算案には整備費として26億2,000万円を要求しているとのことです。
さらに、電気代や清掃費などの維持管理費は、年間1億1,000万円から2億円程度になると想定されています。この噴水は、高さ150メートルと横幅250メートルの大規模なもので、都の花である「ソメイヨシノ」をモチーフにしたデザインが採用される予定です。
音楽と光を用いた噴水ショーも計画されており、都は外部団体の試算により、噴水完成後の周辺を含めた年間観覧者数を3,000万人、経済波及効果を年間約98億円と見込んでいます。都庁舎のプロジェクションマッピングに続く、大規模な観光振興策となりそうです。
ネット上では、「どうせ止められないプロジェクトなら、せめて見た人が喜ぶものを作っていただきたい」「噴水作るくらいなら老朽化した上下水道の更新に使えば良いのにと思う」「どこが受注するのか楽しみですね」などの意見が寄せられています。
都庁舎を使ったプロジェクションマッピングの費用
都は2月から、都庁舎の壁面を利用したプロジェクションマッピングを開始しています。都の説明によると、建物に常設で映し出すものとしては世界最大で、ギネス世界記録にも認定されているとのことです。
予算特別委員会では、2023年度の予算額が7億円に上ることについて、その妥当性が問われました。都の幹部は、機器の設置や映像制作に約4億9,000万円、リースや保守点検に約1億4,000万円を充てていると回答。
2024年度は9億5,000万円の予算を計上し、内訳は映像制作に3億2,000万円、機器のリースや保守点検に6億3,000万円となっています。また、電力については約200キロワットまでの出力が可能な機器を使用しており、再生可能エネルギーを購入しているため、CO2の排出はないと説明しました。
都の幹部は、「高い芸術性と世界をリードする技術によるプロジェクションマッピングは 都市の価値を高めるキラーコンテンツとなる。東京の夜間の観光振興に向けてこれを活用することは極めて重要だ」と、その意義を強調しています。