
2月11日から15日にかけて、ウクライナはロシアから201平方キロの領土を奪還しました。米戦争研究所(ISW)のデータに基づくAFP(フランス通信)の分析で16日、明らかになりました。奪還地域はロシア軍が2025年12月に前進した面積とほぼ同等で、2023年6月の反攻開始以降、短期間で奪還した土地としては最大規模です。
奪還地域は、南部ザポリージャ市から東へ約80キロの地域に集中しています。ロシア軍が2025年夏以降、大きく進展を遂げていたエリアです。
ISWは「ウクライナ軍の反撃は、ロシア軍のスターリンク(Starlink)へのアクセス遮断を利用している可能性が高い。ロシアの軍事ブロガーは、これが戦場での通信や指揮統制に問題を引き起こしていると指摘している」と述べています。実際、スターリンクへのアクセスが遮断された期間中、ロシア軍が前進したのは2月9日のみで、遮断措置と戦況変化のタイミングの一致は注目を集めています。
スターリンクを運営するスペースXのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は、ロシア側による同サービスの利用を終わらせるための「措置」を発表。ウクライナ国防省との調整を経て「ホワイトリスト」方式による端末管理を強化しました。
ウクライナのミハイロ・フェドロフ国防相は「ホワイトリストに登録された端末は稼働中。ロシア側の端末はすでに遮断された」と発表しています。遮断の影響は甚大で、一部のロシア軍部隊では約9割がインターネット接続を失ったと報告されており、指揮統制や無人機の運用に深刻な支障をきたしました。
スターリンク遮断後の前線 ロシア軍は代替通信の確保を迫られる
ウクライナ側はこれまで、ロシア軍が無人機(ドローン)にスターリンク端末を搭載し、電子妨害を回避しながら標的への精密攻撃に活用していたと批判してきました。一方、ウクライナ軍自身も通信手段としてスターリンクに大きく依存しており、今回の遮断措置はウクライナ軍の運用にも一定の影響を及ぼしたとされています。
今後、ロシア軍が従来型の無線や国内衛星通信などの代替手段へどこまで切り替えられるかは不透明です。通信網の再構築に時間を要する間は、ウクライナ側の局地的な反撃が続く可能性も指摘されています。
ロシアによるウクライナ侵攻からまもなく4年を迎えるなか、戦況が衛星通信や電子戦といったテクノロジーの動向に大きく左右されることを示す一例となっています。










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