
日本アニメ界は3月8日、国民的アニメ『ちびまる子ちゃん』の主人公であるまる子の声を長年担当してきた、声優のTARAKO氏(本名非公開)が63歳で急逝したという悲報に包まれました。現在、死因は明らかになっていません。
その訃報は遺族からフジテレビと所属事務所へ伝えられ、葬儀は家族葬で執り行われるとのことです。フジテレビ関係者によると、TARAKO氏は近年体調を崩しており、それでもアフレコに参加していたと言います。「とにかく突然のことで、何があったのか…」と述べています。
TARAKO氏は3月22日に公開となるアニメ映画『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』にも出演しており、「ここまできたら根性決めます!私命をかけて演じますね」と力強いコメントを残していました。
ネット上では、「子供の頃から親しんできた作品を作り上げてきた人たちが、立て続けに亡くなってしまうなんて」「小学生の時にりぼんを毎月購入し読むのが何よりの楽しみだった」「本当に残念です」などのコメントが寄せられています。
1981年にアニメ『うる星やつら』でデビュー 演劇や音楽でも才能を発揮
TARAKO氏の芸名は、学生時代に『サザエさん』のタラちゃんを彷彿とさせる話し方から、友人によって名付けられたと言われています。1981年にアニメ『うる星やつら』でデビューし、声優活動だけでなく、演劇や音楽の分野でも才能を発揮しました。
特に、『ちびまる子ちゃん』への抜擢は彼女のキャリアにおいて転機となりました。まる子役は初め別の声優が予定されていましたが、原作者さくらももこ氏が再オーディションを実施し、TARAKO氏の声が自分の声に似ているとして彼女を選出しました。
生前のインタビューでは「死生観」について率直に語っており、「死は怖くなくなった。天国に行けば、両親や、愛犬、愛猫に会える。天使になった友人たちにも会える」という信念を持っていました。自身の葬儀についても、「喪服は着ないで。普段会う時のような服で」と要望しています。
また、さくらももこ氏が亡くなった際には「私がそっちにいったら似たような声でいっぱいいっぱいおしゃべりしてくださいね」と想いを綴っています。このメッセージは、2人が再び天国で会話を楽しむことを願う心温まるものでした。