甲子園球場の内野席を覆う「銀傘」がアルプス席まで拡張 今シーズン終了後11月に着手

高校野球の聖地、甲子園球場に朗報です。阪神電鉄は8月2日、内野席を覆う「銀傘(ぎんさん)」をアルプス席まで拡張する具体的な工程を発表しました。工事は今シーズン終了後の11月に着工し、2028年3月の第100回選抜高校野球大会に合わせての完成を目指します。

総工費は約150億円とのことです。野球オフシーズンを中心に、4段階に分けて進められる予定です。拡張面積はアルプス席の一、三塁側を合わせて3,328平方メートルで、既存の内野席銀傘と合わせると、合計1万1,512平方メートルにまで広がります。

高校球児の熱戦を後押しするアルプス席の約7割が銀傘の下で日陰となり、真夏の日差しを約6時間も凌げるようになります。新たな銀傘は、球場外周に建設される6階建ての建物に支えられます。これにより、スタンド内に柱が立つことなく、観戦の妨げになりません。

工事は段階的に進められ、今オフはクラブハウスへの連絡通路の架け替えが中心です。銀傘そのものの架設は、2027年11月から始まる最終段階で行われる予定です。酷暑から選手と観客を守る「命の屋根」として、新たな伝説を刻む準備が着々と進んでいます。

甲子園球場の象徴である銀傘の起源 かつての「大鉄傘」が復活へ

甲子園球場の象徴である銀傘。その起源は、球場完成当初から存在した「鉄傘」にさかのぼります。1931年、アルプス席まで拡張された鉄傘は「大鉄傘」と呼ばれ、女性ファンを増やすなど大きな役割を果たしました。

しかし、戦時中の1943年8月、金属類回収令により大鉄傘は取り外され、軍に供出されています。球場は戦争の爪痕を刻むこととなりました。

戦後、1951年になって屋根は「銀傘」として復活。その後、内野席全体を覆う大きさに成長し、2009年の大改修ではガルバリウム鋼板製に生まれ変わりました。

そして2028年、アルプス席まで拡張された銀傘は、かつての「大鉄傘」の姿を完全に取り戻します。阪神電鉄の谷本修取締役は、「歴史と伝統を新たに紡ぐ」と決意を語ります。

ネット上では、「甲子園のアルプス席の7割が銀傘になることで観客の応援がしやすくなりますね」「素晴らしい!すぐにでも着手してほしい」「合わせて、アルプスと外野の座席の質をよくしてほしいです」などの意見が寄せられています。

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