
アカデミー賞短編アニメーション部門のショートリストが発表され、88作品の中から選ばれた15作品に日本から3作品が選出されました。選ばれた日本の作品は、『ボトルジョージ』、『あめだま』、『折紙』の3本です。
特に注目を集めているのが、キングコングの西野亮廣氏が製作総指揮を務めた『ボトルジョージ』です。本作は、お酒の瓶に閉じ込められた奇妙な生き物ジョージが小さな少女と猫に出会う物語で、依存症と家族をテーマにした13分のコマ撮りアニメーションです。
監督は『ONI ~ 神々山のおなり』で高い評価を得た堤大介氏が務め、脚本は堤大介氏と西野亮廣氏の共同制作となっています。西野亮廣氏は、お笑いコンビ・キングコングのツッコミ担当として活躍し、近年は絵本作家や映画監督としても注目を集めています。
2016年に発表した絵本『えんとつ町のプペル』は大ヒットを記録し、2020年には同作を原作とした長編アニメーション映画が公開されました。西野亮廣氏の独創的な世界観と感性が、今回の『ボトルジョージ』にも反映されているのではないでしょうか。
西野亮廣氏は、自身の経験や思いを作品に込めることで知られています。『えんとつ町のプペル』は、彼自身が幼少期に抱えていた孤独や疎外感を表現した作品だといわれています。
また、『ボトルジョージ』の依存症と家族というテーマにも、西野亮廣氏の人生観が投影されているのかもしれません。彼の作品は、一見するとファンタジックな世界観ですが、その根底には現代社会への鋭いメッセージが込められています。
ノミネーションの発表、日本時間の1月23日22時30分に延期
他にも、東映アニメーションが製作した『あめだま』や、デジタルハリウッド大学卒業生の金森慧氏が手がけた『折紙』など、日本のアニメーション業界の実力を示す作品がラインナップされています。
『あめだま』は、韓国の絵本作家ペク・ヒナ氏の名作を原作とし、コミュニケーションが苦手な少年が不思議なあめだまを通じて他人の心を理解し、自身の気持ちを伝えられるようになる過程を描いた作品です。
ショートリストに選ばれた15作品は、アカデミー会員の投票を経て最終的なノミネート作品が決定されます。ノミネーションの発表は、当初予定されていた1月17日から延期され、日本時間の1月23日22時30分に行われる予定です。
延期の理由は、ロサンゼルスの山火事の影響で関係者の多くに被害が出ているためです。西野亮廣氏をはじめとする日本のクリエイターの活躍に期待が高まります。