動画配信大手のNetflixは9月30日、日本の実力派映像ディレクター、大根仁氏と5年間の専属契約を結んだことを発表しました。大根仁氏は、Netflixオリジナルシリーズ『地面師たち』の配信開始からわずか2週間後にオファーを受け、即座に契約を快諾したとのことです。
配信メディアという「未開の荒地」ともいえるフィールドに魅力を感じたほか、Netflixスタッフの高い映像制作への意識や、これまでにない理想的なクリエイティブ環境に惹かれたと、契約の理由を説明しています。
大根仁氏は、初監督映画『モテキ』(2012年)で日本アカデミー賞を受賞し、2022年のドラマ『エルピス-希望、あるいは災い-』ではギャラクシー賞大賞を受賞するなど、数多くの話題作を手がけてきました。
今年Netflixで配信された『地面師たち』は、5週連続でNetflix週間グローバルTOP10入り(非英語/シリーズ)を果たし、日本のNetflix週間TOP10(シリーズ)では6週間連続で1位を獲得するなど、大きな反響を呼びました。
Netflixコンテンツ部門バイス・プレジデントの坂本和隆氏は、大根仁氏の才能と『地面師たち』の成功を称賛しています。大根仁氏の独特な視点を通じて、まだ語られていないストーリーを発見し、世界中の視聴者を魅了する圧倒的なエンターテインメントを届けていくと意気込みを語りました。
Netflixとの専属契約により、大根仁氏がどのような新たな作品を生み出していくのか、大いに期待が高まります。
大根仁氏の経歴|映画監督デビュー作『モテキ』で受賞
1968年12月28日に東京都で生まれた大根仁氏は、『アキハバラ@DEEP』や『湯けむりスナイパー』などの深夜ドラマで演出を手がけ、2011年の映画監督デビュー作『モテキ』で第39回日本アカデミー賞話題賞作品部門を受賞しました。
その後、『バクマン。』『SCOOP!』『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』『SUNNY 強い気持ち・強い愛』の監督・脚本、劇場アニメ『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』の脚本を務めるなど、数々の話題作に携わってきました。
2019年の大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』や、2022年のドラマ『エルピス―希望、あるいは災い―』でも演出を担当。2023年8月4日には、『しん次元!クレヨンしんちゃんTHE MOVIE 超能力大決戦 ~とべとべ手巻き寿司~』で監督を務めるなど、活躍の場を広げ続けています。
また、大根仁氏は日本テレビ、TBS、フジテレビ、テレビ朝日、テレビ東京、カンテレ、NHK BSといった、多くの局でドラマの演出も手がけてきました。舞台や音楽関連の演出にも精力的に取り組んでおり、その才能は多岐にわたっています。