
全国でクマの出没や人身被害が増加するなか、AI活用によるドローン監視システムを自治体向けに提供する動きが加速しています。ドローン事業を展開する株式会社Fujitakaは、クマ対策専用に設計した設置型遠隔操作ドローンシステムの運用を開始し、24時間体制で出没状況の監視が可能な仕組みを打ち出しました。
環境省のまとめによると、2025年度9月末の全国のクマ出没情報件数は2万792件です。さらに2025年度は、11月上旬時点でクマに襲われて死亡した人が13人に上り、深刻な状況が報告されています。このような状況下で、山間部や里山への人による見回りパトロールだけでは限界があるとの指摘が高まっていました。
Fujitakaの新システムは、DJI社のドックステーション「DJI Dock3」にドローンを格納し、離発着と充電を完全自動化することで、人手を介さずに定期巡回を行えることが特徴です。
マルチモーダル機能とAI検知システムにより、カメラ映像からクマの姿を自動認識し、実証実験では実用レベルの検知精度を確認したといいます。設置には100ボルト電源と通信環境があればよく、人が立ち入りにくい山間部にもポートを配置できると説明しています。
運行管理クラウドと連携することで、PCから遠隔操作でき、夜間は赤外線カメラによってクマを検知し、24時間体制での監視が可能です。検知したクマの位置情報や映像データはリアルタイムで自治体や警察、地域住民などの関係者に共有され、迅速な避難指示や注意喚起に活用できる仕組みです。
さらに、クマを確認した際には、ドローンのスピーカーからの警告音やライト照射による威嚇で安全に追い払う運用も想定しており、警告パターンは地域ごとの地形やクマの行動特性に応じてカスタマイズできるとしています。Fujitakaは、作業の自動化・遠隔化によって人手不足の解消と人的被害の抑制を目指す考えです。
自治体で広がるドローン活用、AIと組み合わせた「早期発見・早期対応」に期待
クマ被害の拡大を受け、自治体レベルでもドローンを活用した対策の導入が相次いでいます。岐阜県ではクマを発見した際にドローンを飛ばして追い払う取り組みを実施し、一部地域でクマの出没頻度が「3分の1以下」に減少するなど一定の効果が確認されました。
AIやドローン、レーザーなどの技術を組み合わせてクマの出没を検知・抑止しようとする取り組みも、多くの自治体や企業で進められています。
一方で、専門家や環境団体は、クマ出没増加の背景に山林のエサ不足や気候変動、人口減少による里山管理の空洞化があると指摘し、テクノロジーだけでは解決できないと強調しています。ただし、AIドローンによる常時監視は、人が危険な場所へ立ち入らずに状況を把握でき、早期の避難呼びかけを可能にする有効な手段です。
今後は、こうした監視システムに加え、森林整備や生息域管理、地域での情報共有体制の強化を組み合わせることで、「クマとの共存」と人の安全の両立をどう実現していくかが問われています。



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