
ソフトバンクグループは、対話型人工知能「ChatGPT」を開発する米OpenAIに対し、追加で最大300億ドル(約4兆5900億円)を投資する協議を進めていることが明らかになりました。この情報は、事情に詳しい関係者が明らかにしたもので、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が2026年1月27日に最初に報じました。
この追加投資が実現すれば、創業者の孫正義氏が掲げるAI開発における中核的な役割を担うという野心を反映したものとなります。協議の内容を知る関係者の1人は、追加出資の上限を300億ドルとすることが検討されていると説明しています。ただし、関係者によれば、協議は流動的で追加出資額の変更もあり得るとのことです。
ソフトバンクグループは既にOpenAIにとって最大級の支援企業となっています。同社は2025年12月31日に、OpenAIへの225億ドルの追加出資が完了したと発表しており、これまでの累計出資額は347億ドルに達し、持ち株比率は約11%となっています。2025年4月にはファーストクロージングとして75億ドル、同年12月にはセカンドクロージングとして225億ドルを出資しており、いずれもソフトバンク・ビジョン・ファンド2を通じて実施されました。
今回の追加投資に向けて、孫氏はあらゆるデバイスにAIを組み込む大規模投資のため、OpenAIの持ち分を増やし投資余力を確保する目的で保有資産の整理を進めてきました。具体的には、米エヌビディアの保有株3210万株全てを2025年10月に58億3000万ドルで売却したほか、通信大手Tモバイルの株式約4020万株も91億7000万ドルで売却しています。
また、ソフトバンクグループは2026年1月に入り、データセンター運営会社である米スイッチの買収交渉を見送ったことも明らかになりました。孫氏は数カ月にわたり、評価額約500億ドル規模とされるスイッチの全株取得を検討してきましたが、今月に入り月内に予定されていた発表を取りやめています。ただし、両社は部分的な出資や提携の可能性について引き続き協議しているとのことです。
この一連の動きは、孫氏が掲げる「ASI(人工超知能)時代のプラットフォームプロバイダーになる」という壮大なビジョンに基づいたものです。孫氏はASIを人間の知能の1万倍の能力を持つ存在と定義しており、OpenAIをグループAI戦略の中核企業と位置づけています。
一方、OpenAIは最大1000億ドル規模の新たな資金調達を目指しており、全額を調達できれば企業価値は最大8300億ドルに達する可能性があると報じられています。同社の評価額は2025年10月時点で約5000億ドルとされており、さらに2027年には新規株式公開(IPO)を実施する可能性があり、その際の評価額は最大1兆ドルに達するとの見方もあります。
大手テック企業も追加投資を検討
ソフトバンクグループ以外にも、複数の大手テック企業がOpenAIへの追加投資を協議していることが明らかになっています。米メディアのジ・インフォメーションが2026年1月28日に報じたところによれば、米エヌビディア、マイクロソフト、アマゾン・ドット・コムの3社がOpenAIに最大600億ドルを投資する方向で協議しています。
既存の出資者であるエヌビディアは最大300億ドルの投資を交渉しており、同じく既存出資者のマイクロソフトは100億ドル未満の投資について協議しています。一方、初の出資となる可能性があるアマゾンは100億ドル超、場合によっては200億ドル超を投資する可能性があるとのことです。これらの投資は、OpenAIが主導する最大1000億ドル規模の最新の資金調達ラウンドの一部を形成するものとみられています。
OpenAIが巨額の資金調達を必要とする背景には、AI開発に要する膨大なコストがあります。同社幹部は、今後8年間で約1兆4000億ドル(約217兆円)をデータセンター・プロジェクトに投じる計画を明らかにしており、コンピューティング・リソースの不足が同社の成長を阻害していると説明しています。サム・アルトマンCEOは収益化まであと5年かかると述べており、膨大な計算能力を必要とする次世代AIモデルの開発やインフラ構築への巨額支出を支える狙いがあります。
ソフトバンクグループは今回の報道に対し「コメントは控える」としていますが、2026年1月28日の東京市場では同社の株価が上昇し、前日比64円高の4201円で取引を終えました。









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