
モーター大手ニデックは3日、不適切会計問題をめぐる第三者委員会の調査報告書を公表しました。報告書は創業者の永守重信氏に厳しい評価を下し、「一部の会計不正を容認したとの評価は免れない」「最も責めを負うべきなのは永守氏であると言わざるを得ない」と結論づけています。
なお永守氏は2025年12月に代表取締役を退き名誉会長に就任、報告書公表の直前となる2月26日には名誉会長も辞任し、経営から完全に退いています。
第三者委による調査は2025年9月以降、ニデックグループの各拠点で実施され、棚卸資産や固定資産、費用計上のタイミングなど多岐にわたる不正・不適切処理が判明しました。
具体的には、販売見込みが極めて低い原材料や製品の評価損を計上しなかった事例、固定資産の減損処理を回避した事例、減価償却費などの費用計上を先送りにした事例、政府補助金の返還に伴う引当金を不正に戻し入れた事例などが挙げられています。
報告書はこうした不正の背景として「営業利益目標の達成に向けた強すぎるプレッシャー」を指摘。永守氏がCFOや執行役員らに厳しい業績目標の達成を強く求め続けた企業風土に言及する一方、永守氏が個別の会計不正を自ら指示・主導した事実は発見されなかったとも明記しました。
ニデックは第三者委が暫定算定した影響として、純資産への負の影響額が約1397億円にのぼると説明しています。主に車載事業における「のれん」および固定資産で約2500億円規模の減損損失が発生する可能性も示されました。過去の有価証券報告書の訂正を進める方針で、2026年3月期は年間配当を無配とします。
創業メンバーの会長ら4人が辞任 ガバナンス改革が焦点に
調査結果を受け、ニデックは創業メンバーの一人である小部博志会長ら幹部4人の3日付辞任を発表しました。報告書は小部氏について「直ちに是正すべき会計不正が計画的に処理されていることを認識・黙認していたと認めるのが相当」と厳しく指摘。グループ内の多くの拠点で長期間にわたり不正が繰り返されたことから、経営陣全体の内部統制への感度の低さと監督不備があったとしています。
再発防止策として報告書は「永守氏の会社からの脱皮」を掲げ、社外取締役の機能強化を含むガバナンス改革の抜本的な見直しを提言。監査等委員会・内部監査部門・監査法人の三者が連携する体制を整えれば「是々非々の対応が可能」とする考えです。今後の追加開示と経営陣刷新の進め方が、市場・取引先・従業員からの信認回復の鍵となりそうです。








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