WBC独占配信のネットフリックス、国内利用者数が急増 経済波及効果は900億円超へ

ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の準々決勝が米国時間13日(日本時間14日)に開幕するのを前に、日本国内で独占配信を行う米動画配信大手ネットフリックスの利用者が急増しています。日本経済新聞が米調査会社センサータワーの協力を得て分析したところ、3月2〜8日の国内における新規ダウンロード数は前年同期比で4.8倍に達しました。また、同期間の利用者数も2.3倍に膨れ上がっており、多額の放映権料を投じた同社の戦略が、新たな野球ファン層の獲得に大きく寄与している実態が浮き彫りとなりました。
ネット利用分析のヴァリューズ(東京・港)の調査によれば、2026年2月時点のネットフリックス利用者数(アプリおよびウェブサイト)は約1200万人に達し、前年同月比で約300万人(36%増)増加しました。会員料金を1人当たり月額1000円と仮定した場合、単純計算で月に30億円の増収要因となります。同社が今回の独占配信のために支払った放映権料は150億円とされていますが、中継・配信コストを考慮しても、この会員増によって投資を回収できる可能性が高まっています。
ネットフリックス側もこの好機を逃さず、2月19日から3月18日までの新規加入者を対象に、初月の利用料を5割程度値下げする期間限定キャンペーンを実施しました。また、中継の合間にオリジナル番組の広告を差し込むことで、大会終了後の解約を防ぐ施策を講じています。同社は「WBCへの反響は非常に勢いがある。準決勝に向けさらなる盛り上がりを期待する」とコメントしており、スポーツコンテンツを通じたプラットフォームの拡大に自信を見せています。
SNSやネット上では、「地上波がないのは寂しいが、スマホでどこでも見られるのは便利」「ネトフリ初登録したけど画質が綺麗で驚いた」「大会が終わったら解約するか、オリジナルドラマを見るか悩む」といった、配信形態の変化に対する多様な意見が寄せられています。
WBCが牽引する関連消費と931億円の巨額経済効果
今回のWBCは地上波放送が廃止されたものの、関連消費は多方面で活況を呈しています。公式パートナーである伊藤園は、グローバルアンバサダーの大谷翔平選手を起用した「お〜いお茶」の限定デザインボトルを展開し、1〜2月の販売実績は前年を上回りました。また、旅行大手のJTBが販売した、1人最高49万5000円の観戦パッケージ「ホスピタリティパッケージ」は、2025年10月の発売からわずか2カ月で完売するなど、富裕層を中心とした旺盛な需要を証明しました。
自宅観戦に欠かせない宅配グルメも恩恵を受けています。ドミノ・ピザ ジャパンでは、売上高が前年同期比で2割増加した日もあり、注目の一戦となる日本対ベネズエラ戦に合わせて全店で開店時間を30分前倒しするなどの対応に追われています。一方で、配信権の関係から従来の居酒屋やスポーツバーでの放映が制限されるといった課題も浮上していますが、ネットフリックスと提携した一部のパブは連日満員となるなど、新たな観戦スタイルが定着しつつあります。
関西大学の宮本勝浩名誉教授の試算によると、日本代表が優勝した場合の経済効果は931億円に達すると見込まれています。これは前回の654億円を大きく上回る数字であり、物価上昇に伴う飲食費や入場料のアップに加え、今回のような放映権料の高騰が全体の規模を押し上げています。侍ジャパンの快進撃とともに、日本経済への波及効果はさらなる拡大が期待されています。








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