
パリオリンピック柔道男子73キロ級で銅メダルを獲得した橋本壮市選手が、11月20日東京都内で引退会見を開き、現役引退を正式に表明しました。34歳での決断について、「悔いは全く残っていない。やり切った」と晴れやかな表情で語っています。
橋本選手は静岡県浜松市出身で、6歳から柔道を始めました。東海大相模高校、東海大学を経てパーク24に入社し、2017年の世界選手権で初出場ながら金メダルを獲得。世界のトップ選手として活躍してきました。しかし、2016年のリオ五輪と2021年の東京五輪では、同級生の大野将平選手との代表争いに敗れ、五輪出場の夢を果たせずにいました。
橋本選手が引退を考え始めたのは、2023年のグランドスラム東京大会の頃からだったそうです。「この大会で負けたら引退しようと思う時期が何回か続いた」と振り返ります。それでも五輪出場という夢をかなえるまではという思いが、現役を続ける原動力になっていたといいます。
2024年、32歳で念願の五輪初出場を果たし、日本柔道史上最年長となる32歳11カ月5日でメダルを獲得しました。「五輪という夢に手が届きそうで届かない日々が続いたが、諦めずに挑み続けたことでメダルを持ち帰ることができた」と感慨深げに語っています。
引退後は指導者の道に進むことを表明した橋本選手。「これからは次の世代に私の経験を伝えていくことで、柔道界に恩返しをしていきたい」と語り、海外で指導者としての勉強をすることも視野に入れています。パーク24ではアドバイザーとして後進の指導に携わる予定です。
さらに、2026年3月21日と22日に地元の静岡県で、小学生を対象とした国際大会「柔道ワールドチャレンジ富士山カップ2026」を開催する計画だと発表しました。ブラジル、イタリア、中国などから参加者を募り、1000人規模の大会を目指しています。
子どもたちに国際経験の場を
橋本選手は「子どもたちの柔道大会が少なくなっているなか、何か恩返しをしたい。小学生の国際大会ってないんですよね。自分が小学生の時にこういう大会があったらうれしいなと。小さい時に経験ができたら全然違う」と大会開催の意義を語りました。
2022年には全日本柔道連盟主催の全国小学生学年別大会が「行き過ぎた勝利至上主義」を理由に廃止されるなど、子どもたちの活躍の場が減少しています。こうした現状を受け、国際的な経験の場を提供したいという橋本選手の思いが込められています。
得意技の「橋本スペシャル」と呼ばれる片手の袖釣り込み腰で世界を魅了した橋本選手。今後は指導者として、次世代の柔道家たちを育成していくことになります。










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