9日(日本時間で10日)、大リーグ機構がハンク・アーロン賞の受賞者を発表。エンゼルスの大谷翔平投手は2年連続で受賞ならず、アメリカンリーグ(ア・リーグ)では、ヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手が選ばれました。
そもそもハンク・アーロン賞は、メジャーリーグベースボールの賞の1つであり、ア・リーグとナ・リーグから、その年に最も活躍したそれぞれの打者をファン投票などで選出するというものです。
大谷選手はメジャー自己最多の157試合に出場し、打率.273をマークしました。さらに大谷選手は打者としてだけでなく、二刀流の投手としても大活躍。
ア・リーグでは大谷選手やジャッジ選手、マイク・トラウト外野手など、計8人が最終候補入りを果たしました。しかし、ハンク・アーロン賞に選ばれたのは、今季リーグ記録を塗り替える62本塁打を放ち、131打点とともにリーグ2冠を成し遂げたジャッジ選手です。
受賞したジャッジ選手は、打点131、得点133、出塁率4割2分5厘、長打率6割8分6厘という成績で、両リーグトップの活躍となりました。
なお、ナ・リーグでは、カージナルスのポール・ゴールドシュミット内野手が選出。打率3割1分7厘、35本塁打、打点115という成績でした。
ハンク・アーロン賞では投手としての活躍は加味されない
大谷選手がハンク・アーロン賞に選ばれなかったことで、ネット上では「納得できない」「なぜ大谷選手ではないのか?」などの声が一部あがっています。確かに、大谷選手は今季も打者・投手として、ともに輝かしい成績を残しました。
しかしハンク・アーロン賞では、投手としての活躍は一切加味されず、打者の成績のみで判断されます。そのため、大谷選手がいくら投手として活躍していても、ほぼすべての打者成績で上位を獲得していたジャッジ選手が選出されてしまうのです。
そのことを理解している野球ファンたちは、「MVPはジャッジで異論ない」「圧倒的にジャッジ」「大谷もすごいけど打者としてはジャッジだ」など、納得の意見を発信しています。
大谷選手がハンク・アーロン賞に選出されなかったとはいえ、二刀流を維持してシーズンを完走し、8人の候補リストに入っていたことは称賛に値します。二刀流で打撃レベルがMLB屈指なのは大谷選手だけなので、もしかしたらルールが彼に追いついていないだけなのかもしれません。大谷選手の今後のさらなる活躍に注目したいところです。