タクシーの変動運賃制が5月より導入開始 通常運賃と比べて上下5割の変動幅

国土交通省はタクシー運賃について、需要に応じて金額を変動させる「ダイナミック・プライシング」制度を5月にも導入する方針を固めました。この制度は、利用者が配車アプリで料金を事前に確定させる場合のみに活用できるとのことです。

事業者は現在の通常運賃と比べ、5割引き・5割増しの範囲内で料金を設定できるようになり、これによりタクシーの潜在需要の開拓につながると期待されています。

タクシーは公共交通機関なので、過剰な高額料金は望ましくないとして、料金の変動幅は上下5割に収め、国交省が本制度の様子を確認できるよう、事業者には3ヶ月ごとに運輸局に運賃水準を報告することを求めています。

本制度の想定としては、雨天やイベント、終電後などタクシー利用者が増える際は運賃を高く設定し、その一方で、日中などの客が少ない時間帯は運賃を安く設定します。乗客が割高だと判断した場合は、無理にタクシーを利用する必要はありません。

この制度が本格導入されれば、タクシー利用者の多様な要望に応えることが可能になります。新型コロナウイルス感染症の影響で外出を自粛する動きが強まり、タクシー利用者が減少傾向にありましたが、この制度の導入により、新たな利用者層の獲得に期待されています。

なお、国交省は利用者が戸惑わないよう、さらには安心して利用できるようにする必要があるとして、スマホアプリによる行き先予約を活用し、料金を事前に確定させる場合のみを対象にしました。

国交省による実証実験は2021年からスタートしていた

タクシーのダイナミック・プライシング制度を取り入れるための実証実験は、2021年10月11日から東京都特別区・武三地区で開始されています。タクシー配車アプリ「GO」が参加し、11月30日までの期間中は、すべての事前確定運賃にダイナミック・プライシング制度が適用されました。

また、国内のUberも10月21日から実証実験に参加し、東京都内の20区でタクシー事業者12 社(約1,000台)と共に制度を導入しています。ニーズが供給可能台数を上回る場合は公定価格上限から20%以内で割増、ニーズが下回る場合は公定価格下限から10%以内で割引となりました。

これらの実証実験があり、国交省は5月にも本制度を導入する方針を決めました。ネット上では、「面倒になるから余計なことをしないでほしい」「結局は運賃が下振れするんじゃない?」「タクシードライバーにとってはマイナスなのでは?」など、否定的な意見が多く寄せられています。

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