AI検索企業Perplexity、報道機関との和解目指し収益分配制度を発表

日本の大手新聞3社からの集団訴訟に直面している米AI検索企業Perplexity(パープレキシティ)が、報道機関との関係修復に向けた大胆な戦略を打ち出しました。

同社は27日までに、メディア企業への収益分配プログラムを今秋から開始すると正式発表し、初期資金として約63億円を確保したことを明らかにしています。

この動きは、朝日新聞社と日本経済新聞社が総額44億円の損害賠償を求めて提訴し、読売新聞社も21億円の賠償請求訴訟を起こしている中での緊急対応策とみられます。

国内報道3社による前例のない集団法的措置により、同社のビジネスモデルが根本的な見直しを迫られている状況です。

朝日新聞社と日本経済新聞社の集団訴訟については下記記事をお読みください。

朝日・日経新聞もAI検索企業を提訴 国内報道3社が共同戦線で総額44億円を請求

新たに導入される「コメットプラス」は月額5ドルの有料サービスで、売上の8割をメディア企業に還元する仕組みです。記事の閲覧回数やAIシステムによる引用頻度に基づいて分配額を決定し、提携メディアとの協力関係構築を目指しています。

既存の月額20ドルと200ドルのサービスからも、それぞれ4ドルをメディア分配に充てる方針です。同社は独自ブラウザ「コメット」の無料提供も予定しています。

さらに、米司法省からの独占禁止法違反判決を受けたGoogleに対し、Chrome事業の買収提案まで行うなど、積極的な事業拡大戦略を展開中です。

著作権問題解決への道筋は不透明 業界全体の課題が浮き彫りに

今回の収益分配制度は、既存の著作権侵害問題を根本的に解決するかは疑問視されています。日本の新聞社側は単なる金銭的補償ではなく、無断利用そのものの停止と、情報の正確性確保を求めており、両者の溝は依然として深いままです。

特に問題となっているのは、AIシステムが生成する回答の信頼性です。朝日新聞社と日本経済新聞社の両社は、自社記事を引用元として表示しながらも事実と異なる情報が含まれるケースを指摘しており、報道機関としての信用失墜を強く懸念しています。

単純な収益分配だけでは、この根本的な品質管理問題は解決されません。米国でもダウ・ジョーンズ社による同様の著作権侵害訴訟が進行中で、パープレキシティは日米両国で同時に法的圧力に直面しています。

業界関係者の間では、今回の収益分配制度は訴訟回避のための一時的な懐柔策に過ぎないとの見方も強く、根本的な問題解決には程遠いとの指摘があります。

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