シンガポール南洋理工大学、災害救助用のサイボーグ化ゴキブリを開発 わずか1分で手術完了

シンガポールの南洋理工大学研究チームが、災害現場での人命救助を目的としたサイボーグ化ゴキブリの製造技術を確立しました。

佐藤裕崇教授が主導するこの研究では、ロボットアームを活用した自動化システムにより、従来15分を要していた手術時間を68秒まで短縮することに成功しています。

手術プロセスでは、麻酔をかけたゴキブリの背部に重量2.3グラムの3Dプリント製制御装置を装着し、神経系に電極を接続します。完成したサイボーグは遠隔操作が可能で、小型カメラやセンサーを搭載することで被災地での情報収集に活用されます。

電力消費を大幅に削減するため、ゴキブリの生体エネルギーを移動に利用する仕組みです。これにより、通信や撮影機能などの装置に多くの電力を配分することが可能です。

サイボーグ化ゴキブリは狭い隙間や危険区域への侵入が容易なため、人間が接近困難な災害現場での探索活動に最適とされています。

この技術は3月のミャンマー地震で実地試験が行われ、今後はサーマルカメラや音響センサーなどの高度な機器を統合した救助専用チームの構築が計画されています。世界大学ランキング15位の同大学による革新的な災害対応技術として、国際的な注目を集めています。

過去の研究成果が示すサイボーグ化ゴキブリの可能性

サイボーグ化ゴキブリの研究は以前から進められており、2024年には大阪大学と南洋理工大学の共同研究チームが画期的な成果を発表していました。

この研究では、20匹のマダガスカルオオゴキブリを使用しています。実験設定では1匹をリーダー、残り19匹をフォロワーとして配置し、リーダーのみが目的地情報を保有する構成で群体制御実験が行われました。

3.5メートル四方の障害物を配置した砂地での走行テストが実施され、10回の試行全てで全個体が目標地点への到達に成功しました。

実験中に観察された相互協力行動が特に注目されており、障害物に挟まった仲間を集団で救出したり、転倒した個体を協力して起こしたりする場面が確認されています。これらの行動は昆虫本来の社会性を示すものでした。

この研究結果は個体の反応のばらつきという従来の課題を群体制御により克服し、ロボット技術では実現困難な環境適応能力が実証されました。

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