パリのルーヴル美術館を襲った白昼の宝飾品強奪 歴史遺産の行方に注目

パリの観光名所として年間数百万人が訪れるルーヴル美術館が19日、開館直後に強盗被害に遭い、フランス王族が所有していた貴重な装飾品が奪われる衝撃的な事件が発生しました。

館内にいた多数の来訪者は緊急避難を強いられ、同館はこの日の営業を全面中止する措置を取っています。

犯行に及んだグループは周到な準備のもと、車両に取り付けた機械式はしごを利用して建物2階の窓へ接近する手法を採用しました。建物内部ではバッテリー式切断工具で保管ケースを破壊し、館内スタッフを脅迫しながら目的の品々を持ち去りました。

検察当局の発表では4名が関与しており、そのうち半数が実際に館内で行動したとされています。全工程は開館時刻から数分以内に完了したとローラン・ヌニェス内務大臣が明らかにしています。

標的となったのは「ガレリア・ダポロン」と呼ばれる展示室です。被害総数は9点に上り、ナポレオン3世の妻ウジェニーや、ナポレオン1世の2番目の妻マリー・ルイーズ、ルイ・フィリップ1世の妻マリー・アメリが身につけていたエメラルドやダイヤモンドを使った豪華な品々が含まれます。

興味深い展開として、ウジェニー所有の王冠が美術館近くで発見されました。ダイヤモンドとエメラルドで装飾されたこの作品は、犯人が逃走時に取り落としたものと分析されています。

観光客は騒然、文化的損失の大きさに当局が危機感

予期せぬ事態に巻き込まれた来館者からは困惑の声が上がっています。米国からの旅行者であるカーペンター夫妻は、著名な肖像画の鑑賞を楽しみにしていたところ、突如として館外への移動を指示されました。

当初は設備トラブルとの案内を受けたものの、館内全体での避難誘導が始まったことで重大事態だと理解したと語っています。夫妻は「予想外の展開で旅の最終日が最も記憶に残る1日になった」と複雑な心境を吐露しました。

犯行グループは立ち去る際に使用車両への着火を企てましたが、職員の素早い対応により阻止されたと文化省が報告しています。この事件で怪我人は出ていません。

ローラン・ヌニェス大臣は会見で、今回の被害品について金銭的評価を超えた重要性を持つ国家的遺産だと力説しました。専門家の見解によれば、宝石は分解して流通させやすいため窃盗の標的になりやすく、絵画などの美術作品に比べて追跡が困難になる傾向があるとされています。

ネット上では、「これ絶対、内部から情報漏れてる」「映画で観るようなことが実際に起きるのですね」「これは日本の美術館も気をつけた方が良いですね」などの意見が寄せられています。

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