
秋田県の鈴木健太知事は28日午前、防衛省で小泉進次郎防衛大臣と面会し、県内で相次ぐクマによる人身被害への対応として自衛隊の派遣を正式に要請しました。鈴木知事は防衛省への要望として、箱わなの設置や駆除した個体の処理などについて自衛隊の協力を求めています。
小泉防衛大臣はこの要請に対して前向きな姿勢を示し、28日午後にも陸上自衛隊東北方面総監部の隊員が秋田県庁を訪れて具体的な支援内容の調整を始めることを明らかにしました。
防衛省幹部によると、派遣する隊員は銃を携帯せず、クマの捕獲に必要な物資の輸送や情報収集などの後方支援を行う方向で検討しています。
秋田県内では今月に入り35人がクマに襲われ、うち1人が死亡する事態となっており、痕跡なども含めると10月に入ってから4,000件以上の目撃情報が寄せられています。市街地での被害も相次いでおり、秋田市中心部の千秋公園周辺でもクマの目撃情報が続出しています。
政府も対策強化へ 関係省庁会議に防衛省を追加
木原稔官房長官は28日の記者会見で、「今年度のクマによる死者数はすでに過去最多であり、個体数管理の強化が必要な非常に深刻な状況となっている」と述べました。
木原長官はクマ対策を強化するため、自治体へのノウハウの共有を通じた「緊急銃猟制度」の確実な運用や、狩猟免許などを持ち野生鳥獣の被害対策にあたる自治体職員「ガバメントハンター」を補正予算を活用して育成することなどを関係省庁に指示しました。
さらに政府は、30日に関係省庁によるクマ対策の連絡会議を開催すると発表しました。この会議には自衛隊の派遣も視野に新たに防衛省も加わることが明らかにされています。
環境省によると、北海道や東北を中心にクマが市街地に出没するなどして人が襲われる事例が相次いでおり、2025年度のクマによる犠牲者は過去最多になっています。鈴木知事は元陸上自衛官で、面会後の記者団への取材に対し「前向きな回答をいただいた」と語りました。








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