外国人「帰化」の要件厳格化へ 政府、居住期間「5年以上」の延長を検討

外国人「帰化」の要件厳格化へ 政府、居住期間「5年以上」の延長を検討

政府が外国人の「帰化」要件を厳格化する方向で調整を進めていることが明らかになりました。現行の居住要件「5年以上」を見直し、審査の運用を実質的に延長する案が検討されています。帰化要件の厳格化は、高市早苗首相が推進する外国人政策の一環であり、来年1月の総合的対応策の取りまとめに向けて具体化が進められています。

帰化とは、外国人が日本国籍を取得する手続きです。現行の国籍法では、日本に住所が5年以上あることや、「素行が善良」であること、「本人や配偶者らの資産や技能によって生計を営める」ことなどが要件として定められています。一方、日本国籍を持たずに日本に長期滞在できる「永住許可」の取得には、原則として10年以上の在留期間が必要です。

厳格化が検討される理由として、帰化の要件が永住許可に比べて緩やかであるという指摘があります。高市首相は11月4日に開催された「外国人の受入れ・秩序ある共生社会実現に関する関係閣僚会議」で、平口洋法相に対してこの検討を指示しました。

日本維新の会も9月に公表した外国人政策の提言で、「より重い法的地位である国籍の方が、永住許可よりも取得要件の緩い逆転現象が生じている」と問題視し、帰化の居住要件を永住許可と同等以上に厳格化することを提起しています。

居住期間の要件だけでなく、税金や社会保険料の滞納歴についても判断の際に厳しく見る方針です。永住許可では既にガイドラインで公的義務の履行が明記されており、帰化の審査でもこうした点を考慮する運用への変更が検討されています。なお、法務省によると、2024年の帰化申請者数は1万2248人で、許可は8863人、不許可は639人でした。

外国人政策の具体化に向けた有識者会議が始動

政府は11月27日、外国人政策の課題を議論する「外国人との秩序ある共生社会の実現のための有識者会議」の初会合を開催しました。この会議では、出入国・在留管理の厳格化や外国人による土地取得ルールの見直しなどについて議論され、来年1月にまとめる予定の外国人政策の総合的対応策に反映される見通しです。

高市首相は関係閣僚会議で、「排外主義とは一線を画しつつ」、ルールを守らない外国人の違法行為には「政府として毅然と対応する」と述べました。一方で、「ルールを守って暮らしている外国人の方々が住みづらくなる状況は作ってはならない」とも強調し、秩序ある共生社会の実現に向けた姿勢を示しています。

今後、帰化要件の厳格化がどのような形で具体化されるのか、審査の運用変更にとどまるのか、法改正を伴うものになるのか、動向が注目されています。

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